2012年4月28日土曜日

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原発が止まる:/3 立地自治体 財源の柱見いだせず 「交付金」などで長年潤い /新潟
毎日新聞 2012年03月23日 地方版

http://mainichi.jp/area/niigata/news/20120323ddlk15040002000c.html
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(1)
真新しい磁気共鳴画像化装置(MRI)が目を引いた。柏崎市、刈羽村の約10万人の地域医療を中心的に担うJA新潟厚生連「刈羽郡総合病院」(柏崎市北半田)に2月9日、最新型MRIが導入された。
 MRIは電磁波を使って体の断面を撮影する装置。腫瘍などの早期発見につながる。1日平均13人近くが利用する。新型への更新を機に検査室も広い部屋に移した。
 1台なんと1億円。うち3200万円は原発関連財源である「県核燃料税」が充てられる予定。市が県に申請し、今月末に決定する見込みだ。
     ◇
 原発立地自治体に支払われる国や県からの交付金(電源3法交付金)や固定資産税、使用済み核燃料税など の「原発関連財源」▽電力会社からの寄付金といった「原発マネー」が、地元自治体の財政を長年、潤してきた。東京電力柏崎刈羽原発がある柏崎市、刈羽村も 例外ではない。原発マネーは町の隅々にまで浸透していく。

(2)

 同原発の建設は1978年に始まった。両市村に同年から原発関連の収入が入り始め、次第に原発マネーへ の依存度を増していく。柏崎市ではピークの95年度で約153億円に上り、歳入に占める原発関連収入比率は34・5%。刈羽村では98年度に約109億円 に上り、同比率は97・7%にまで達した。同財源はその後、固定資産税減などにより減額傾向にあるが、それでも12年度当初予算で柏崎市は約72億円(歳 入に占める比率14・1%)、刈羽村は約32億円(同29・7%)に上る。
 町には豪華な施設が次々と建設された。建設中の「柏崎市文化会館アルフォーレ」や刈羽村の複合施設「ぴあパークとうりんぼ」も総工費の一部または全額が電源3法交付金や東電の寄付金だ。
 「ハコモノ」だけではない。今では驚くほど広範囲に原発マネーが浸透する。先のMRIもその一例だ。

(3)
 同交付金は用途が公共施設の建設に制限されていたが、建設後の維持管理が財政を圧迫する弊害も生じたた め、2003年からソフト面にも拡充された。このため両市村は、公立保育所の職員の人件費▽高齢者の予防接種事業▽公共施設の運営費−−などあらゆる分野 に同財源を充てる。柏崎市は「最近は施設建設より人件費などソフト面での活用が多い」と話す。
     ◇
 同原発が26日に全基停止し、再稼働の見通しは立たない。このため両市村とも12年度当初予算で、原子 炉に入れる核燃料に対して課される県核燃料税の計上を見送った。同税は柏崎市では11年度決算見込みで約2億2800万円、刈羽村では同約5356万円 だった。これまで同税で賄っていた事業は「他の原発関連財源や基金などから捻出してやり繰りする予定」(刈羽村)だ。
 だが、それも原発頼みであることには変わりない。同交付金には「みなし規定」として安全確保のために原 発を止めた場合、最大約8割の交付額を維持する制度がある。現状では同規定が適用される見込みだが、国のエネルギー政策の見直しが本格化する中、柏崎市は 「制度がどうなるか分からない」と懸念する。

(4)
 原発マネーに依存してきた両市村。他に柱となる財源を見いだせない中、先行き不安が増していく。【宮地佳那子】=つづく

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