2012年4月30日月曜日

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武装集団が大学襲撃20人死亡 ナイジェリア
中日新聞 CHUNICHI WEB  2012年4月29日 21時10分
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012042901002062.html


【カイロ共同】ナイジェリア北部カノで29日、武装集団が大学を襲撃、フランス公共ラジオによると、約20人が死亡、多数が負傷した。詳しい状況は不明だが、野外で礼拝をしていたキリスト教徒らを銃や手製の爆弾で攻撃したという。
犯行声明は出ていないが、イスラム過激派ボコ・ハラムによる襲撃の可能性がある。目撃者によると、武装集団は自動車1台とバイク2台で現れ、銃撃を加えたり爆弾を投げたりした。礼拝に集まっていた人たちは逃げ惑うなどしたという。
ボコ・ハラムは現地の言葉で「西洋の教育は罪」を意味し、全土にシャリア(イスラム法)の導入を要求。国際テロ組織アルカイダとの連携も指摘され、キリスト教会や治安当局などへの攻撃を繰り返している。

2012年4月29日日曜日

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社外取締役に再生専門家を 都、東電に株主提案へ
東京新聞 TOKYO WEB  2012年4月28日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012042802000096.html



写真
東京都の猪瀬直樹副知事は二十七日、六月下旬に行われる東京電力の株主総会で提案する五項目の内容を明らかにした。定款に記載自体がなかった経営 理念として「低廉かつ安定的な電力を供給し、顧客サービス第一を使命とする」と明記することや、企業再生の専門家を社外取締役に選任するよう求める。
猪瀬副知事によると、定款の事業目的には「宿泊施設やスポーツ施設の運営」など電力事業と関係がないものも多い。こうした事業が二百社を超える子会社や関連会社の設立根拠になり、ファミリー企業内の不透明な取引の温床になった可能性もあるとして、定款から削除を求める。
東電の送配電設備は仕様が特殊で、競争入札しても関連企業以外は落札しにくい仕組みになっていた。
都は東電株の2・66%を保有する筆頭株主で、株主総会には猪瀬副知事が出席し提案する。定款変更には株主総会で三分の二以上の賛成が必要。総会で賛同が得られなかった場合も、都は国や東電と交渉を続ける方針。
また、猪瀬副知事は東電の家庭向け電力の10%値上げ方針について算定根拠が示されないうちは不当とした上で「健全な競争環境をつくることが前提条件となる」などと話した。

2012年4月28日土曜日

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県内全市町予算:原発影響、危機感じわり 歳入、立地自治体で交付金など割合高く /福井
毎日新聞 2012年03月29日 地方版

http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120329ddlk18010658000c.html
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120329ddlk18010658000c2.html
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120329ddlk18010658000c3.html
(1)

 ◇事業継続、先送り…さまざま

県内全市町の議会で、新年度の当初予算案が原案通り可決された。歳入では、原発立地自治体で電源3法交 付金や電力会社の固定資産税など原発関連歳入の占める割合の高さが目立つ。だが、福島第1原発事故の影響は大きく、歳入の落ち込みも見られた。各自治体 は、今後の財政運営に危機感を抱き始めている。
 原発が立地する敦賀、美浜、おおい、高浜の1市3町では、原発関連歳入の占める割合は約2〜6割でほぼ例年並みだ。しかし、福島事故の影響がじわりと及んでいる。
 敦賀市に増設予定の敦賀原発3、4号機は、3月の着工予定が延期になった。増設に伴い、電源3法交付金が新年度に敦賀市に入る予定だったが、「原子力政策の見直しが不透明で着工できるか分からない」として歳入に見込まず、一部の事業を先送りした。
 また、原発の長期停止による電力事業者の減益も影響した。県内に原発11基を持つ関電の経営は悪化し、美浜、おおい、高浜の3町は昨年秋に予定納税された法人住民税を還付しなくてはならなくなった。3町の還付金は計約4億円に上る。


(2)

 一方、おおい町では、関電大飯原発で安全対策の設備投資などがあったため固定資産税が増え、町税が前年度比で3・5%増加。同町は、総合運動公園内にサッカーなどができる多目的グラウンド整備に5億5400万円を予算計上するなど、従来通り大型施設の整備を続けている。
 ただ、各市町とも、今後も原発の再稼働が進まず原子力政策が不安定な状況が続けば、13年度以降の予算 で影響が顕在化する可能性を指摘する。敦賀市の担当者は「今のところは電力会社の減益や、交付金の減少など直接的な影響にとどまっている。今後も原発の停 止が長引けば、飲食店や旅館などの客が減り続けて地元経済が冷え込み、市町税にじわじわと影響してくる」と厳しい表情。高浜町の担当者は「国の原子力政策 の方向性が定まらない現状では、将来的には原発の縮小を視野に入れた財政運営も必要になる」と話している。【松野和生、柳楽未来、橘建吾】
==============
 ◆県内全市町予算 歳入
        一般会計予算      原発関連歳入
福井市  1032億8600万         −
あわら市  126億6000万         −

(3)
坂井市   331億              −
勝山市   115億7600万         −
大野市   169億9700万         −
鯖江市   239億1400万         −
越前市   311億6000万      644万( 0%)
永平寺町   87億5250万         −
越前町   119億6000万   1億 949万( 0%)
池田町    27億3020万      900万( 0%)
南越前町   82億  94万   2億2100万( 2%)
敦賀市   262億8980万  50億9650万(19%)
小浜市   137億9253万   4億8100万( 3%)
美浜町    65億5459万  29億3600万(44%)
若狭町    94億 342万   5億9512万( 6%)
おおい町  108億6800万  63億1500万(58%)
高浜町    70億7990万  42億6490万(60%)

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原発が止まる:/3 立地自治体 財源の柱見いだせず 「交付金」などで長年潤い /新潟
毎日新聞 2012年03月23日 地方版

http://mainichi.jp/area/niigata/news/20120323ddlk15040002000c.html
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20120323ddlk15040002000c2.html
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20120323ddlk15040002000c3.html
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20120323ddlk15040002000c4.html

(1)
真新しい磁気共鳴画像化装置(MRI)が目を引いた。柏崎市、刈羽村の約10万人の地域医療を中心的に担うJA新潟厚生連「刈羽郡総合病院」(柏崎市北半田)に2月9日、最新型MRIが導入された。
 MRIは電磁波を使って体の断面を撮影する装置。腫瘍などの早期発見につながる。1日平均13人近くが利用する。新型への更新を機に検査室も広い部屋に移した。
 1台なんと1億円。うち3200万円は原発関連財源である「県核燃料税」が充てられる予定。市が県に申請し、今月末に決定する見込みだ。
     ◇
 原発立地自治体に支払われる国や県からの交付金(電源3法交付金)や固定資産税、使用済み核燃料税など の「原発関連財源」▽電力会社からの寄付金といった「原発マネー」が、地元自治体の財政を長年、潤してきた。東京電力柏崎刈羽原発がある柏崎市、刈羽村も 例外ではない。原発マネーは町の隅々にまで浸透していく。

(2)

 同原発の建設は1978年に始まった。両市村に同年から原発関連の収入が入り始め、次第に原発マネーへ の依存度を増していく。柏崎市ではピークの95年度で約153億円に上り、歳入に占める原発関連収入比率は34・5%。刈羽村では98年度に約109億円 に上り、同比率は97・7%にまで達した。同財源はその後、固定資産税減などにより減額傾向にあるが、それでも12年度当初予算で柏崎市は約72億円(歳 入に占める比率14・1%)、刈羽村は約32億円(同29・7%)に上る。
 町には豪華な施設が次々と建設された。建設中の「柏崎市文化会館アルフォーレ」や刈羽村の複合施設「ぴあパークとうりんぼ」も総工費の一部または全額が電源3法交付金や東電の寄付金だ。
 「ハコモノ」だけではない。今では驚くほど広範囲に原発マネーが浸透する。先のMRIもその一例だ。

(3)
 同交付金は用途が公共施設の建設に制限されていたが、建設後の維持管理が財政を圧迫する弊害も生じたた め、2003年からソフト面にも拡充された。このため両市村は、公立保育所の職員の人件費▽高齢者の予防接種事業▽公共施設の運営費−−などあらゆる分野 に同財源を充てる。柏崎市は「最近は施設建設より人件費などソフト面での活用が多い」と話す。
     ◇
 同原発が26日に全基停止し、再稼働の見通しは立たない。このため両市村とも12年度当初予算で、原子 炉に入れる核燃料に対して課される県核燃料税の計上を見送った。同税は柏崎市では11年度決算見込みで約2億2800万円、刈羽村では同約5356万円 だった。これまで同税で賄っていた事業は「他の原発関連財源や基金などから捻出してやり繰りする予定」(刈羽村)だ。
 だが、それも原発頼みであることには変わりない。同交付金には「みなし規定」として安全確保のために原 発を止めた場合、最大約8割の交付額を維持する制度がある。現状では同規定が適用される見込みだが、国のエネルギー政策の見直しが本格化する中、柏崎市は 「制度がどうなるか分からない」と懸念する。

(4)
 原発マネーに依存してきた両市村。他に柱となる財源を見いだせない中、先行き不安が増していく。【宮地佳那子】=つづく

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原発:周辺立地6首長アンケ 安全性確保が条件 4市町村「再稼働賛成」 /青森
毎日新聞 2012年03月01日 地方版
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20120301ddlk02040016000c.html
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20120301ddlk02040016000c2.html
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20120301ddlk02040016000c3.html
(1)
毎日新聞が実施した原発の再稼働についての自治体首長アンケート。県内では、県知事と、原発から半径30キロ以内に位置する5市町村長を対象に行っ た。再稼働への賛否について、県は「国の動向を注視する」として明確な考えを示さなかった一方、東通村や六ケ所村など4市町村は「条件を満たせば再稼働に 賛成」と回答。安全性が確保されれば再稼働を認めるという、地元自治体の姿勢が鮮明となった。
県▽むつ市▽横浜町▽野辺地町▽東通村▽六ケ所村−−の6自治体の首長が対象。うち野辺地町は「議論百出しており、見解を述べることは時期尚早」として回答しなかった。
再稼働賛成の理由として、東通村など4市町村は「国のエネルギー供給安定化のため」を挙げた。
「原発依存を減らす」とする政府の方針について尋ねたところ、県は「国の方針をしっかりと示してほしい」として賛否を示さなかった。一方、4市町村は「エネルギーの安定供給のため原発は欠かせない」とし、賛成できないとの考えを示した。

(2)
 原発の運転期間を原則40年とする法改正の方針については「技術的根拠が示されていない」(東通村) 「安全性が担保され、住民に影響を与えることがないことを明確に判断できる基準が必要」(六ケ所村)などとして、賛否を示さず、議論の行方を見守る声が目 立った。【神崎修一】
==============
 ■再稼働に関する自治体首長アンケートの回答■
 Q.原発の運転期間を原則40年、例外的に20年以内の延長を認可できるとする法改正の方針について

 ◇県

国からの情報提供がないことからコメントできる状況にない。

 ◇むつ市

安全が確保されるのであれば、運転期間を制限する必要があるのか疑問。

 ◇横浜町

原発が、国の責任のもとに安全に稼働するのであれば賛成する。

 ◇東通村

技術的根拠が示されていないため、現時点で妥当性について判断することはできない。

 ◇六ケ所村

発電所ごとで設備の高経年化の状況は異なる。安全性が担保され、周辺住民に影響を与えることがないことを明確に判断できる基準が必要。
 Q.政府の原発政策などについての意見

 ◇むつ市

 (3)
 代替エネルギーが確保されるまでは、現実的な選択として、安全を確保した上で再稼働が必要。政府が立地地域並びに国民にしっかりと説明し、不安を解消する必要がある。

 ◇横浜町

原子力発電所は立地・周辺自治体の協力を得ながら推進してきた国策。安全性を全面的に保証できるような安全対策を講じ、国の責任の下で着実に推進していくことを要望する。

 ◇東通村

資源小国である我が国で、現在の経済や生活の水準を維持していくためには、将来にわたり、一定の比率で原子力発電を維持していくことが必要不可欠。

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質問なるほドリ:再稼働に関与、「地元」ってどこ?=回答・永山悦子
毎日新聞 2012年03月01日 東京朝刊

http://mainichi.jp/opinion/news/20120301ddm003070055000c.html
http://mainichi.jp/opinion/news/20120301ddm003070055000c2.html
(1)
 <NEWS NAVIGATOR>

 ◇政府方針はっきりせず 交付金や安全協定…定義なく

なるほドリ 原発の再稼働には「地元の同意が必要」って言われているけど、「地元」ってどの自治体のこと?
 記者 原発の「地元」にはいろいろな見方があります。原発が立地している自治体は13道県、21市町村に上り、これらは間違いなく地元ですね。国から「電源立地地域対策交付金」を受け取っている自治体も地元と言えるでしょう。
 Q その交付金って何?
 A 国が電源会社から徴収する税を財源に、原発立地自治体と周辺自治体に地元対策として配られます。原発建設の合意を作る際、必要があれば立地市町村に隣接もしくは隣々接する自治体にも交付されます。
 Q ほかにも「地元」に関わる取り決めはあるの?
 A 原発を運転する電力会社と自治体が結ぶ「原子力安全協定」があります。異常時の自治体への迅速な通報、自治体による立ち入り調査の受け入れ、新増設への事前了解などが盛り込まれています。協定の範囲は、原発ごとに決められます。
 また、政府は原子力防災指針で、事故時の防護対策を準備する自治体を、原発から半径8〜10キロとしてきましたが、範囲の見直しを進めています。
 Q どう変わるの?

(2)
A 原発事故を教訓に、避難準備などをしておく範囲を「緊急防護措置区域(UPZ)」として半径30キロまで拡大する方針です。これらの自治体は今後、原発の「地元」として、事故に備える必要があります。
 Q 再稼働に関わることができる「地元」は、どの範囲になるの?
 A 経済産業省原子力安全・保安院は「地元の要請にしっかり対応したい」と話すだけで、はっきりしません。原発再稼働は、地域の防災対策や財政にも深く関わりますから、政府は早く方針を決めてほしいですね。(科学環境部)
==============
 質問をお寄せください。〒100−8051毎日新聞「なるほドリ」係

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記者の目:「ウソ」で原発交付金=古関俊樹
毎日新聞 2012年02月23日 00時22分

http://mainichi.jp/opinion/news/20120223k0000m070093000c.html
http://mainichi.jp/opinion/news/20120223k0000m070093000c2.html
http://mainichi.jp/opinion/news/20120223k0000m070093000c3.html
http://mainichi.jp/opinion/news/20120223k0000m070093000c4.html

(1)

 ◇「血税」の使途、チェック徹底を

関西電力・大飯原発のある福井県おおい町が国に虚偽の事業計画を提出し、「原発交付金」25億円を受け 取っていたことが毎日新聞の報道で明るみに出た。「国にウソをついた」(町幹部)ことを町議会の議員全員が知りながら、それを黙認していた町も町だが、町 の「ウソ」を見抜けなかった国の審査体制にも問題がある。福島第1原発事故を機に、国のエネルギー政策の見直しが検討され、交付金のあり方も問題になって いる。交付金の原資は税金だ。実効的なチェック体制がなければ、交付金制度継続への国民の理解は得られない。

 ◇原発マネー入り 貧しい町が一変

人口約8800人のおおい町の経済は原発と切り離せない。1960年代、町は職員給与を支払えないほど の財政難だったが、79年に大飯原発が稼働し始めると、状況が一変。多額の固定資産税や原発交付金が入り、温泉や総合運動公園など豪華施設が次々に整備さ れた。県によると、09年度までに町が受けた交付金は総額約322億円に上る。
 こうした中、町は91年、「原発の町からリゾートの町に」を合言葉に、リゾート施設の整備計画を策定し た。マリーナなどが整備されたが、05年にその中核施設であるホテルの事業者を公募した際は、不況で募集が難航。周囲に観光地がないなど立地条件も悪く、 結局、応募は1業者だけだった。


(2)
 ここで町は、交付金の支給をあてこみ、国への申請で最初の「ウソ」をつく。
 業者は年間来場者を約6万人と予測し事業計画(総額約59億円)=仮にA計画=を立てた。一方、町が事 前に作った計画(同約60億円)=仮にB計画=では、年間来場者を10万5000人と予測した。町は実際はA計画を正式採用し準備を進めたが、交付金申請 の際は、利用者予測が多かったB計画を国に提出した。当時、交付金で建てた各地の施設の運営が低迷、批判されており、「採算性を低く見積もると交付金が出 にくい」との判断が、この虚偽申請の背景にあったと見られる。
 さらに町は2度目の「ウソ」をつく。B計画、すなわち虚偽の計画を基に交付金給付の可否を審査してきた 国は、事業費のうち約10億円の削減が可能だと判断。町にこれを求めた。だが、すでにA計画で事業を進めてきた業者が「我々の計画(A計画)では削減は無 理だ」と反発。結局、町は国が求めた削減分のうち約7億円をひそかに自ら負担することにし、つじつまを合わせた。無論、国には当時この「秘密工作」を知ら せていない。
 これで国の審査は通り、国は交付金25億円を支給。ホテルは09年完成したが、昨年度の稼働率は3割にすぎない。

 ◇透明性を高める外部審査委公開

 (3)

 問題点は二つある。まず、当然ながら町の対応だ。一連の経緯は07年、町議会の全員協議会に報告され、 町幹部が「国にウソをつきました」と告白した。だが問題にならず、2日後の本会議で事業は承認された。当時の町議らは「事業が進展しており、今さら反対で きなかった」と弁明するが、それで約7億円もの町税が浪費された。議会のチェック機能が全く働かなかった背景には、交付金に長年依存し、公金感覚がマヒし た町の体質があるのは間違いない。

 次に国の対応だ。「行政(町)が行政(国)を欺く」という構図の中、国は一義的には被害者だが、改善の 余地はあると思う。例えば、透明性を高めるため、交付金の給付を審査する経済産業省資源エネルギー庁の外部審査委員会を公開してはどうか。同庁は「委員が 自由に意見を言えるためにも、公開にはなじまない」と話すが、今回、公開されていれば、町の虚偽申請を見抜く可能性は十分あった。
 交付金支給後の検証体制にも触れたい。同庁は「検証は会計検査院の役目」と話すが、それでは遅きに失す る可能性がある。やはり外部審査委員会の審査体制を見直すべきだ。今回、町議会や業者にあたれば簡単に虚偽申請はわかったはずだ。審査体制が強固になれ ば、虚偽申請の防止にも役立つ。建物の工事終了後に不正が見つかった場合、失われた交付金を回収するのは非常に困難になる。


(4)
  国は原発推進で立地自治体に交付金という「アメ」を大量につぎ込んできた。だが交付金の原資は国民の電気料金に上乗せして徴収される税金だ。交付金が「血税」だということを関係者は再認識すべき時にきている。(大阪社会部)




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この国と原発:第1部・翻弄される自治体(その1) 立地自治体へ代償
毎日新聞 2011年08月19日 東京朝刊

http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c.html
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c2.html
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c3.html
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c4.html
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c5.html
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c6.html
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c7.html
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20110819ddm010040003000c8.html

(1)
原発と関連施設の立地自治体には、さまざまな「原発マネー」が流れ込む。毎日新聞のまとめでは、過去の累計総額は電源3法交付金と固定資産税を中心に、判明分だけで2兆5000億円に達する。原発推進の「国策」を支えてきた交付金制度などの仕組みや歴史を紹介する。

 ◇計画段階から支払い

自治体が原発から得る財源の大半は、電源3法交付金と発電施設の固定資産税だ。運転開始前は交付金が大半を占め、資産価値が生じる運転開始後は固定資産税が柱となる。
 交付金のほとんどを占めるのは「電源立地地域対策交付金」だ。一部は着工のめどが立たない計画段階でも 支払われる。電力会社が現地の気象や地質などを予備的に調べる「立地可能性調査」が始まった翌年度から、立地都道府県と市町村に年間1億4000万円を上 限に交付される。
 福島県南相馬市は今月、この受け取りの辞退を決めた。東北電力が同市と浪江町に計画中の浪江・小高原発 に伴う交付金。同市は86年度から昨年度までに計約5億円を受け取ったが、福島第1原発事故を受け「住民の安全を脅かす原発を認めないという姿勢を示す」 として、今年度分の受け取り辞退を決めた。同原発は当初、79年に運転開始の予定だったが、着工できず、現計画では21年度運転開始予定となっている。
 立地可能性調査から1段階進み、環境影響評価が始まると、交付金はその翌年度から増額(上限9億8000万円)される。

(2)
 候補地の選定が難航している高レベル放射性廃棄物最終処分場の場合は破格だ。07年度に大幅に引き上げられ、資料で地層の状況などを調べる「文献調査」が始まっただけで、翌年度から最高で年10億円が交付される。「概要調査」に進むと20億円に倍増する。
 原発の場合、交付額が一気に増えるのは着工の年から。経済産業省資源エネルギー庁が示す試算によると、出力135万キロワットの原発に対し、着工から運転開始までを7年間とすると、この間に計約465億円が支払われる。
 運転開始後は建設中の4分の1程度に減るが、その分、固定資産税が入るようになる。しかし、年数がたって資産価値が下がるにつれて税収は減る。法定耐用年数の15年を過ぎた後は、毎年わずかな額しか入ってこなくなる。
 一方、運転開始から30年が経過すると、新たに「原子力発電施設立地地域共生交付金」が交付され、電源立地地域対策交付金も少し増額される。名目は地域振興だが、古い施設に対する迷惑料と見ることができる。

 ◇電源3法交付金 「原発のため」創設

電源3法交付金は水力発電なども対象となるが、事実上は原発のために創設された制度だ。電源3法が成立した74年の国会審議で、当時の中曽根康弘通産相が明確に目的を説明している。

(3)

 「原子力発電所をつくるとか、そういうところの住民の皆さんは、(中略)非常に迷惑もかけておるところであるので、そこで住民の皆さま方にある程 度福祉を還元しなければバランスがとれない。(中略)かつまた積極的に協力してもらうという要望も込めてできておるものであります」(衆院商工委・5月 15日)
 詰まるところ交付金は「迷惑料」で、それによって原発受け入れを誘導する意図があったことも率直に語られている。
 制度創設の引き金を引いたのは、日本を翻弄(ほんろう)した第1次石油ショックだった。
 73年10月に勃発した第4次中東戦争を契機に、中東の産油国が原油を3倍以上に値上げした。危機感を 強めた政府や電力各社による節電キャンペーンが行われ、東京・銀座でネオンを消灯し、オフィスでエレベーターを止めるなど、「節電の夏」の今年と似たよう な動きが広がっていた。
 同年11月16日の毎日新聞夕刊は政府の「緊急石油対策本部」設置を報じる記事の中で「石油はもうやめ て原子力にしなくちゃ」という男子大学生の声を伝えている。財界や国民の間に、石油に代わるエネルギーとして原子力への期待が高まっていた。一方で、各地 で原発建設への反対運動が活発化し、新設がスムーズに進まないことに政府がいらだちを募らせていた時期でもあった。
 こうした状況の中、当時の田中角栄首相が突然「発電税」創設を打ち出した。

(4)
 田中首相は同年12月の参院予算委で「原子力発電に対しては抜本的な対策を政府が責任をもって行う」と述べ、特別税を創設して立地自治体に配分す る方針を表明した。資源エネルギー庁の外郭団体「電源地域振興センター」が02年に出した報告書には、「事務方の答弁書になかった発言で大いに驚いた」と いう当時のエネ庁職員の証言が記録されている。
 翌74年2月には、電源開発促進税法案▽発電用施設周辺地域整備法案▽電源開発促進対策特別会計法案−−の3法案を閣議決定。同年6月に成立した。
 しかし、高度経済成長は75年には失速。79年の米スリーマイル島原発事故も逆風となって原発新設にブ レーキがかかり、交付金支出も頭打ちとなる。交付金を支出する特別会計には、一時期を除き、毎年余剰金が発生している。09年度決算は歳入3912億円に 対して歳出が3435億円。477億円が余り、翌年度予算に繰り入れられた。
 電源3法交付金は当初、ほとんどが公共施設や道路など、「ハコモノ」やインフラに使途が限定されてい た。しかし、有り余る予算を背景に、80年代から90年代にかけ、高速増殖炉の研究など立地促進とは直接関係のない分野や、産業振興や人材育成など「ハコ モノ」以外のさまざまな名目の交付金や補助金が次々に作られ、使途は拡大した。
 拡大の背景には自治体側からの要望もあった。

(5)
電源地域振興センターの02年報告書には「自治体からはハコモノは維持管理費が大変で『何とかならないか』という声がかなりあった」「施設整備だけ では地域の活性化に結びつかないという指摘があった」など、エネ庁の歴代交付金担当者の証言が記されている。「それまでは『釣った魚にえさはやらない』考 え方だった」との露骨な表現もある。
 現在は地球温暖化対策などを理由に、火力発電は沖縄県を除いて対象外となり、核燃料サイクル関連施設が新たに対象となるなど、原発関連への傾斜がさらに強まっている。
 03年に電源3法交付金の大部分を占める電源立地地域対策交付金の使途が大幅に自由化された。ただ、電源開発のための目的税を一般財源に近い形で使うことへの異論もある。
 また、国の特別会計改革の一環として、電源開発促進対策特別会計法は廃止され、07年度から同会計は「特別会計に関する法律」に基づく「エネルギー対策特別会計」に再編された。電促税もいったん一般会計に入ってから配分される形となった。
市街地に隣接する浜岡原発(手前)。東日本大震災後、政府の要請で全面停止している=静岡県御前崎市で、本社ヘリから木葉健二撮影
市街地に隣接する浜岡原発(手前)。東日本大震災後、政府の要請で全面停止している=静岡県御前崎市で、本社ヘリから木葉健二撮影

 ◇原発マネー公開、対応分かれる

電力会社からの固定資産税や寄付の額を公開するかどうかについて、自治体の対応は分かれた。非公開の代表的な理由は「法人情報のため回答できない」(松江市政策企画部)というものだ。

(6)
 しかし、情報公開制度に詳しいNPO「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長は「電力会社は公共性が高く、一般企業と一緒にはできない。 課税が公平かどうか、寄付が自治体の政策決定に影響を与えないかなど、社会的なチェックのために公開されていい。企業の政治献金が公開されているのも同じ 理由から」と指摘する。
 電力会社の対応もばらついた。原発の建設費用について、東北電力は「競争力にかかわる」として回答しなかったが、九州電力は自社のホームページに載せている。東京電力柏崎刈羽原発の場合は、会社は公表しないが、県が公表している。
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 ◇原発と電源3法の歴史

1955年12月19日 原子力基本法公布
  66年 7月25日 日本原子力発電東海発電所が運転開始
  70年 3月14日 日本原電敦賀原発1号機運転開始。大阪で万国博覧会開幕
  71年 3月26日 福島原発(現・福島第1原発)1号機運転開始
  72年 7月 7日 田中角栄政権発足
  73年10月    第1次石油ショック
     12月13日 田中首相が「発電税」創設発言
  74年 6月 3日 電源開発促進税法、発電用施設周辺地域整備法、電源開発促進対策特別会計法(電源3法)が成立
  75年 6月10日 国民総生産(GNP)が前年度比実質0.6%減と経済企画庁発表。戦後初のマイナス成長

(7)
 79年 3月28日 米スリーマイル島原発事故
  85年 4月18日 青森県六ケ所村への核燃料サイクル施設設置決定
  86年 4月26日 旧ソ連チェルノブイリ原発事故
  96年 8月 4日 東北電力巻原発を巡る住民投票で反対派が勝利
  99年 9月30日 茨城県の核燃料加工会社「JCO」東海事業所で臨界事故
2001年11月18日 三重県海山町の原発誘致を巡る住民投票で反対派勝利
  02年 8月29日 東電トラブル隠し問題が発覚
  03年10月 1日 電源3法交付金の使途をソフト事業にも拡大
  07年 4月 1日 電源開発促進対策特別会計と石油特別会計が「エネルギー対策特別会計」として統合される
  10年 4月 1日 交付金の使途をさらに拡大。人件費などにも使えるようになる
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 ■電源3法交付金の対象となる事業
 □地域振興計画作成など
 地域振興に関する計画の作成や先進地の見学会、研修会、講演会、検討会、ポスター・チラシ・パンフレットの製作など発電用施設などの理解促進事業
 □温排水関連
 種苗生産、飼料供給、漁業研修、試験研究、先進地調査、指導・研修・広報、漁場環境調査、漁場資源調査、漁業振興計画作成調査、温排水有効利用事業導入基礎調査などの広域的な水産振興のための事業
 □公共用施設整備

(8)

 道路、水道、スポーツ、教育文化、医療、社会福祉施設などの公共用施設や産業振興施設の整備、維持補修、維持運営のための事業
 □企業導入・産業活性化
 商工業、農林水産業、観光業などの企業導入の促進事業や地域の産業近代化、地域の産業関連技術の振興などに寄与する施設の整備事業や施設の維持運営などのための事業
 □福祉対策
 医療、社会福祉施設などの整備・運営、ホームヘルパー事業など地域住民の福祉の向上を図るための事業や福祉対策事業に関わる補助金交付事業や出資金出資事業
 □地域活性化
 地場産業支援事業、地域の特性を活用した地域資源利用魅力向上事業など、福祉サービス促進事業、地域の人材育成事業などの地域活性化事業
 □給付金交付助成
 一般家庭や工場などに対する電気料金の割引措置を行うための給付金交付助成事業を行う者への補助事業
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 この特集は、高山純二、吉井理記、工藤昭久、柳楽未来、松野和生、宮嶋梓帆、曽根田和久、栗田亨、蒔田備憲、宝満志郎、日下部聡、北村和巳、袴田貴行が担当しました。(グラフィック 田中美里、編集・レイアウト 前川雅俊)

 



2012年4月22日日曜日

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20年前議論 尻すぼみ ベントフィルター
東京新聞 TOKYO WEB2012年4月21日 07時07分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012042190070733.html


2012年4月21日 07時07分
写真
 原発の再稼働をめぐり、政府が設置の先送りを認めてしまったベントフィルター。格納容器の圧力を下げるために汚染された蒸気を外部放出する必要に 迫られたとき、周辺住民への放射能汚染を最小限にとどめるための重要な装備だ。実は二十年ほど前にも導入に向けた機運が高まったが、安全神話がまかり通る 中、いつしかしぼんでいった。(福田真悟)
 設置への機運が高まったきっかけは、一九八六年に旧ソ連で起きたチェルノブイリ原発事故。放射性物質を閉じこめる格納容器がなかったこともあり、世界各地を汚染した最悪レベルの事故だ。
 事故を受け、欧州ではベントフィルターの設置が急速に進み、特にフランスは事故の三年後には各原発への設置を完了した。
 こうした動きに触発され、遅ればせながら日本でも原発を所管する通商産業省(現経済産業省)が重大事故を想定した事故対策チームを発足させ、原子力安全委員会が中心となって研究を急いだ。
 注目された対策の一つがベントフィルターだった。放射性物質の放出を最小限に抑え、安全に格納容器の圧力が下げられれば、注水が容易になり事故の拡大も防げる-。対策チーム内で導入に向けた機運が高まった。
  ただ、研究を進めると、米英両国は費用対効果を重視し、格納容器の容量が大きい加圧水型(PWR)の原発ではベント用配管は付けなくてもいい対応になって いるなど、国によって対応が異なることが判明。配管を取り付けるには格納容器に穴を開ける必要があり、容器の密閉性との兼ね合いも議論になった。
 結局、九二年に安全委がまとめた報告書では、ベントフィルターを「有効な対策になり得る」としながら、PWRへの設置は「総合的に検討するべきだ」と中間的な見解を記すにとどまった。
 報告書を基に通産省が電力各社に対策づくりを求めたところ、九四年に各社から出てきた計画からはベントフィルターの話は消え、通産省と安全委も各社の計画を了承した。
 これで導入話は立ち消えになったが、ベントを迫られた東京電力福島第一原発事故で再び脚光を浴びた。
 二十年前の議論に参加した宮崎慶次大阪大名誉教授(原子炉工学)は「当時は費用対効果も踏まえ、PWRは注水手段を多様化すれば足りるとの意見でまとまった。対策のさらなる多様化という意味で(ベントフィルターは)いいと思う」と話した。
 経産省原子力安全・保安院幹部は「われわれがぼけっとしていたということ。本当に申し訳ない」。しきりに悔やむが、フィルター設置の先送りを認めたのも、また保安院だ。
(東京新聞)

2012年4月17日火曜日

メモ


47トピックス
「原発と国家」
4部「『電力』の覇権」
vol.2
官界への影響力行使
「あんた移動だよ」人事も楯に官僚操縦
http://www.47news.jp/47topics/tsukuru/article/post_35.html

47トピックス
「原発と国家」
3部「電力改革の攻防」
vol.2
進まなかった規制官庁独立
消された独立規制機関「全力で阻止」と放言
http://www.47news.jp/47topics/tsukuru/article/post_30.html




「官僚と、大資本によって、どのように大手マスコミが操縦されてゆくか:岩上安身氏」(転載)
2012-03-26 00:00:02
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11202970336.html

原子力村のロビー活動を担う電事連
原子力ロビー「電気事業連合会」の力と実態
2011-10-08 07:08:18
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11041391603.html


原発編(連載企画) 「47トピックス」から(2)
2012-03-03 11:10:33
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11181540752.html

原発編(連載企画) 「47トピックス」から
2012-03-03 00:00:11
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11181142293.html


原発利権の構図(転載)・・・再掲裁
2012-02-03 00:47:46
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11153688133.html

原発利権の腐れぶり、と言うべきか癒着振り!!(民間企業側と官僚機構側)・・・再掲裁
2012-02-03 00:37:15
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11153685298.html

電力会社と官僚機構の「ズブズブ」の関係(再掲裁)
2012-02-03 00:33:49
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11153677699.html


通販生活の「原発住民投票特集号」CM テレビ朝日が流さず★マスコミが電力業界のコントロール下にあ
 2011-11-23 16:32:27
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11086972377.html

マスコミは、ドーシテ電力会社に牛耳られてしまうの???(ブログ記事集)
2011-11-04 17:03:03
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11068487077.html

現代ビジネス「経済の死角」から
2011年07月26日(火) 週刊現代
税金で「国民洗脳マニュアル」を作っていた
呆れてものが言えない「原発推進」行政
(1)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222
(2)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=2
(3)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=3
(4)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=4
(5)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=5


現代ビジネス「経済の死角」から
2011年05月16日(月) 週刊現代
総力特集 原発マネーに群がった政治家・学者・マスコミ
この国は電力会社に丸ごと買収されていた
(1)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845
(2)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=2
(3)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=3
(4)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=4
(5)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=5
(6)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=6
(7)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=7


JB PRESS
世界の中の日本
“グル”の構造を破り、民主的な原発議論を
見せかけの民主的プロセスが日本を蝕む
2012.01.07(土) 川井 龍介
(1)~(4)
(1)http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34261

JB PRESS
世界の中の日本
権力欲、金銭欲に動かされてきた原発推進の歴史
『原発と権力』(山岡淳一郎著)を読むべし
(1)~(4)
(1)http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/26877

原発編(連載企画) 「47トピックス」から

原発編(連載企画) 「47トピックス」から(2)
2012-03-03 11:10:33
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11181540752.html

原発編(連載企画) 「47トピックス」から
2012-03-03 00:00:11
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11181142293.html

“グル”の構造を破り、民主的な原発議論を 見せかけの民主的プロセスが日本を蝕む(JB PRESS)

JB PRESS
世界の中の日本
“グル”の構造を破り、民主的な原発議論を
見せかけの民主的プロセスが日本を蝕む
2012.01.07(土) 川井 龍介 
(1)http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34261
(2)
(3)
(4)

(1)
元旦の新聞紙面を見比べると、原発関係の2つの大きなニュースが目を引いた。ともに一連の日本の原子力政策のプロセスに疑問を投げかける結果となっている。
枝野経産相、東電に一時国有化検討指示
事故を起こした福島第一原子力発電所3号機〔AFPBB News

朝日新聞は1面のトップで「安全委24人に8500万円 06~10年度寄付 原子力業界から」という見出しで、原子力安全委員会の委員が原子力業界から寄付を受けていた事実を報じた。
 同委員会は、福島第一原発の事故後、組織のあり方が問われてきたが、内閣府に所属し本来は中立的立ち場で行政機関や電力事業者を指導する役割を担う。
 記事は朝日新聞の独自調査の結果として、この安全委員会の安全委員と非常勤の審査委員89人のうち、班目春樹委員長を含む24人が2010年度ま での5年間に、原子力関連の企業・業界団体から計約8500万円の寄付を受け、このうち11人は原発メーカーや審査対象となる電力会社などからも受け取っ ていたことを明らかにしている。
 寄付をした企業、業界団体を見ると、安全委員会の審査対象企業としては北海道電力ほか数社、原発メーカーでは三菱重工業や日立GEニュークリア・エナジー、このほか社団法人日本原子力産業協会や電力会社、原発メーカーの関連企業などとなっている。
 寄付は研究助成の名目で行われるが使途についての報告義務はない。寄付する側は、寄付による委員への影響力を否定、また安全委員会事務局では、「審査する事業者と直接的な関係のある委員は審査メンバーにならないようにしてきた」と説明している。
 一方寄付を受けた委員も寄付の審査への影響を否定しているが、取材に対して「多忙につき答えられない」など、事の重要性を理解していないと思われても仕方のない委員もいる。
 こうした事実について、記事は「原発審査 曇る中立性」(社会面)と書いているが、同じような疑念を抱く人は少なくないはずだ。個々の原発審査と は関係がなくても原発計画そのものについての議論と個々の事例は切り離すことはできない点からも関連ありと考えられるのは言うまでもない。

公正・公平さを欠いた政策決定

毎日新聞は、同じく元日の1面トップで「核燃直接処分コスト隠蔽 エネ庁課長04年指示 現経産審議官 再処理策を維持」という見出しで、使用済み核燃料の直接処分のコスト試算が隠蔽されていたことを明らかにしている。
 国が進める使用済み核燃料の再処理については、その是非について議論があり、直接処分のコストが再処理より安価であることが判明すれば、国策である再処理に影響が出ると考えられるという背景が事の重要性を示している。
 記事によれば、使用済み核燃料をそのまま捨てる直接処分のコスト試算を通産省(当時)から委託された財団法人「原子力環境整備センター」(現原子 力環境整備促進・資金管理センター)は、1998年にその額を4兆2000億から6兆1000億円と算定した。この額は、青森県六ヶ所村の再処理工場の稼 働で生じる費用約19兆円の4分の1から3分の1以下となる。


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原発マネーに群がった政治家・学者・マスコミ この国は電力会社に丸ごと買収されていた(現代ビジネス「経済の死角」から)

現代ビジネス「経済の死角」から
2011年05月16日(月) 週刊現代
総力特集 原発マネーに群がった政治家・学者・マスコミ
この国は電力会社に丸ごと買収されていた
(1)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845
(2)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=2
(3)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=3
(4)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=4
(5)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=5
(6)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=6
(7)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/4845?page=7


(1)
 なぜ原発がこの地震列島に54基も作られたのか。巨額の「反原発」対策費が政・官・財・学・メディア・地元に投下され、「持ちつ持たれつ」「あご足つき」で骨抜きにされていった過程を暴く

永田町は原発推進派だらけ

政府の原子力関連予算が、1年間で約4556億円。
 主に原子力関係の促進・研究などに使われる電源開発促進税の税収が、年間およそ3500億円。
 福島第一原発がある福島県に、1974年から2002年までに支払われた交付金の累計が、約1887億円。
 敦賀原発と高速増殖炉「もんじゅ」がある福井県に出された交付金は約3246億円(1974~2009年)・・・。
 現在、日本国内で稼動している原子炉は、54基に及ぶ。国=歴代政権、官僚機構と電力会社は、一体となって「原子力は日本に必要不可欠だ」とのキャンペーンを数十年にわたって繰り返し、世界で第3位の「原発大国」を作り上げてきた。
 ちなみに、原子力安全委員会の委員長・委員らの年俸は約1785万円。学者たちを多く輩出してきた東京大学には、東京電力から「寄付講座」として計6億円の寄付金が支払われている。
 これまで「原子力」のため、いったいどれほどのカネが費やされてきたのか。マネーの奔流は「利権」となり、「原子力絶対主義」に繋がり、関係者たちの正気を失わせてきた。そして、その結果起きたのが、福島第一原発における、破滅的な大事故である。
 当事者の一人として原発問題と向き合ってきた、前福島県知事の佐藤栄佐久氏は、こう語る。


(2)

「日本の原子力政策は、次のようなロジックで成り立っています。『原子力発電は、絶対に必要である』『だから原子力発電は、絶対に安全だということにしなければならない』。
 これは怖い理屈です。危ないから注意しろと言っただけで、危険人物とみなされてしまう。リスクをまともに計量する姿勢は踏み潰され、事実を隠したり、見て見ぬふりをしたりすることが、あたかも正義であるかのような、倒錯した価値観ができてしまう」
 政府と東電は現在、数兆円以上に及ぶ賠償金を捻出するため、なんと電気料金の大幅アップを画策している。これも国民の意思から乖離した〝倒錯〟だ。
 この国はいったい、どこでおかしくなったのか。周期的に必ず巨大地震や大津波が襲ってくることを知りながら、なぜ54基もの原発を作ってしまったのか。そもそもレールを最初に敷いたのは、言うまでもなく「政治」である。
 自らが原発誘致にも関わったことがある自民党の長老議員は、その〝発端〟についてこう語る。
「原発というと、初代原子力委員会委員長の正力松太郎氏(元読売新聞社主)と、その盟友の中曽根康弘元首相の名が挙がる。ただその背景には、かつて の米ソ冷戦構造下における『日本の核武装化』への布石があった。それが'70年代のオイルショックを経て、『資源のない日本における原子力の平和利用』と 大義名分がすり替わり、政官民が一体となって原発を推進した」
 1基あたりの建設費用が5000億円以上とされる原発の建設は、政治家にとっては巨大な公共事業であり、利権となってきた。
「原発を地元に誘致すれば、交付金はじゃぶじゃぶ入って来るし、選挙も安泰になります。東京電力の役員が個人名で自民党に献金をしていたことが発覚 しましたが、一方で民主党も、労組側、つまり電力総連の支持を受けた議員がいる。そうやって原発は、これまで60年以上も乳母日傘で国の厚い庇護を受けて きたわけです」(社民党・福島瑞穂党首)
 昨年1年間に、電力各社が会長・社長ら役員の個人名義で自民党の政治団体「国民政治協会」に行った献金の総額は、およそ3500万円に上る。
原発事故は住民の豊かな人生も、夢も奪い去った〔PHOTO〕gettyimages
原発利権を、いわゆる土建屋的な見地で利用したのが田中角栄元首相だ。地元の新潟に柏崎刈羽原発を誘致する際、田中氏は土地取引で4億円の利益を上げたことが知られている(『原発と地震—柏崎刈羽「震度7」の警告』新潟日報社特別取材班・講談社刊)。
 原発立地の地元にカネを落として住民を懐柔する、電源三法(電源開発促進税法、特別会計に関する法律、発電用施設周辺地域整備法)交付金の仕組みを作ったのも、自民党の有力者だった田中氏である。


(3)

「原発建設はゼネコンや地元の土建業者に大きな利益をもたらし、それがそのまま選挙における票田になる。選挙の際には、電力会社やメーカー、建設会 社の下請けや孫請けの業者が、マシーンとして作用してきた。そういう田中氏の手法を引き継いだのが、その弟子である竹下登元首相らであり、さらに渡部恒三 元衆院副議長や、小沢一郎元民主党代表らに受け継がれていった」(自民党閣僚経験者)
 原発推進に関して言えば、政界には右も左も、大物議員もそうでない議員も、まったく区別がない。中曽根氏の直弟子で日本原子力発電出身の与謝野馨 経財相。身内の警備会社が原発警備を請け負っている亀井静香・国民新党代表。日立製作所で原発プラントの設計に携わり、日立労組や電力総連から絶大な支持 がある大畠章宏国交相・・・。
 ちなみに菅首相にしても、有力ブレーンの笹森清元連合会長は元東京電力労組委員長だ。仙谷由人内閣官房副長官や前原誠司前外相も、原発プラントの 輸出を進めてきた経緯があり、原発推進派に数えられる。社民党や共産党を除き、政界で原発の危険性を訴えてきた政治家は、数えるほどに過ぎない。

マネーに「感電」していく

存続の危機だという東京電力だが、社員の夏のボーナスは平均40万円〔PHOTO〕gettyimages
国策決定に大きな責任がある政治家がここまで一色に染まっているのだから、日本が容易に原発推進の渦から抜け出せないのも当然だ。一方で、そんな政治家と結びつき、ある時には無知な政治家たちを操ってきたのが官僚機構である。
「政治と電力会社を結びつけ、橋渡し役をしていたのが官僚です。官僚にしても、どっぷり〝原発マネー〟に漬かっているんですよ」
 そう語るのは、経産省キャリアの一人だ。
「たとえば自民党の電源立地調査会というのがあるのですが、経産省内では調査会の議員を原発推進への貢献度に応じ、A~Cにランク分けをしていました。
 選挙の際にはランクに応じて、Aの議員なら50万円、Bなら20万円という具合に、電力会社から〝政治資金収支報告書に載せなくていいカネ〟を届 けさせる。そういうことをする官僚は電力会社の接待漬け。完全に〝あっち側〟に行ってしまい、有力議員に頼まれ、その息子のパリ旅行に際して、電事連(電 気事業連合会)のパリ事務所にアテンドさせたりしていました」
 一方で電力会社のほうも、常に官僚の動きをウォッチして、対策に余念がない。別の経産省元キャリアはこう証言する。
「役人が少しでもおかしな動き、例えば電力のライバルであるガス会社に有利なことを発言したら、電力会社の担当者がすっ飛んできて『ご説明を』とな る。その際には、説明資料にビール券が挟まれたりしています。省内では、それらを集めて年末の忘年会や課内旅行の資金にしていました。


(4)
他にも生まれ年のワインをもらったり、子どもの誕生日に豪華プレゼントをもらったり・・・。仲間内では、接待漬けで電力会社寄りになった奴を『感電した』、逆にガス会社寄りの奴を『ガス中毒になった』と言って区別していたくらいです」
 経産省と電力会社の癒着の象徴が、5月2日に明らかになった「電力会社への天下りリスト」だ(次ページ表参照)。経産省の発表によれば、過去50 年に68人の官僚が電力会社に天下りしていた。東京電力に天下った石田徹前資源エネルギー庁長官は4月末に辞任を余儀なくされたが、現在も13人が役員や 顧問として電力会社に在籍している。
「石田氏などはエネ庁長官時代に電事連の意を受け、再生可能エネルギーでなく原発を推進するエネルギー基本計画を立てた張本人です。彼らは、いった ん政府系銀行などに天下り、そこをクッションにして電力会社に再就職する。そして東電副社長などの〝指定席〟に収まるのです」(天下り問題を国会で提起し た共産党の塩川鉄也代議士)
 官僚と電力会社が〝ズブズブ〟だったのは、何も経産省だけではない。原子力関連予算4556億円のうち、資源エネルギー庁や原子力安全・保安院を 抱える経産省の取り分は1898億円だが、日本原子力研究開発機構を管轄する文部科学省は2571億円、原子力安全委員会が所属する内閣府には17億円の 予算が計上されている。
 いま政府は、福島県内の子どもの被曝量の許容値を年間1ミリSvから20ミリSvに引き上げるなど、「放射能は危険がない」との正気を疑うキャン ペーンを張っているが、原発を監視し、安全性を確保すべき立場の監督官庁が電力会社と一蓮托生なのだから、政府内でのまともな議論など、ハナから望むべく もないわけだ。
 そして、この政官財一体となった原発推進キャンペーンに、資金や研究環境の便宜供与を受けて加担しているのが、いわゆる〝御用学者〟たちだ。
 事故発生後、「原発は絶対に爆発しません」と菅首相に吹き込んでいた原子力安全委員会の班目春樹委員長(元東大工学部教授)を筆頭に、空疎な〝安 全神話〟を唱える学者たちの存在が表面化した。端から見たら非常識としか思えない、こうした御用学者が居並ぶ理由を、元京都大学原子炉実験所講師の小林圭 二氏はこう説明する。
「電機や機械と違い、原子力の場合は研究におカネがかかり過ぎるのです。国や電力会社がカネを出さなければ研究ができない異質の分野が原子力なので す。だから研究の裾野が広がらず、異なる価値観が共存することもない。したがって原子力村には相互批判がなく、いつでも『原発は安全』になってしまう」
 原子力村では、准教授になった途端に国から声がかかり、各種委員会など原子力関連の政府組織に名を連ねることができるようになる。すると、より詳 しい研究資料の入手もできるようになり、学生の指導もしやすくなる。電力会社から多額の謝礼で講演の依頼なども入るようになり、定年後には各社が運営する 研究所所長などのポストも用意されるという。


(5)

しかし、正直に原発や放射線の危険性を指摘して、〝ムラ〟に反逆したと判定されてしまうと、御用学者とは正反対の恵まれない学究生活が待ち受けているのだ。東京大学工学部原子力工学科の1期生で、立命館大学名誉教授の安斎育郎氏はこう語る。


(6)
「大学院生だった1960年代後半、日本科学者会議などの場で原子力行政を批判したところ、たちまち学内で干されました。その後、米国製軽水炉の欠 陥を指摘したり、原発予定地の住民の相談に乗って反対運動に加わると、『反原発を扇動している』などと言われるようになり、各電力会社に〝安斎番〟の社員 まで置かれるようになりました」
 その当時、安斎氏が講演すると、必ずそうした〝番〟の社員が内容チェックにやってきて、彼らや公安関係の刑事から尾行されることもあったという。
「東電の社員から、『3年くらい海外に行ってくれないか。カネは用意するから』と言われたこともあります。もちろん断りましたが、私に消えてほし かったのでしょうね。東大には17年間勤務しましたが、最後まで助手のままで、その間、補助金はほとんどもらえませんでした」(安斎氏)
 原発は絶対に安全だという〝宗教〟を信じない者は、「偏ったイデオロギーの持ち主」などと言って、研究費も与えずパージしてしまう。それが、官僚 と電力会社の手口だ。そして、自分たちに都合のいい学者を出世させて権威として持ち上げ、原子力安全委員長などの重要ポストに据える。
 本来、委員長は「原子力行政に絶大な権力を持っていて、原子炉メーカーが視察を受ける際、かつては工場の入り口に赤じゅうたんを敷いたほど」(大 手電機メーカー社員)の存在だという。だが、委員長を指名するのはスポンサーである役所。産官学が同じ「原子力推進」で染まってしまっているのだから、そ こには批判や反省が存在する余地はまったくない。

「クスリ」はすぐ切れる

国策として巨額の国費=税金を投入し、原発建設を推し進めてきた政治家と官僚機構。彼らの庇護を受け、原発運用で巨額の利益を上げ続けてきた電力会社と関連企業。そして、そこに「安全だから」とお墨付きを与えてきた学者たち---。
 この渦の中で、原発マネーに翻弄されてきたのが、原発を誘致してきた「地元」である。
 冒頭で触れたように、原発が稼動する地域では、住民懐柔の手段あるいは〝迷惑料〟として、国費から多額のカネが交付されてきた。福島県の場合、電 源三法による交付金は'08年度で約140億円に達しており、そのうち56億円が、福島第一原発、第二原発が立地する浜通りの4町(双葉町、大熊町、富岡 町、楢葉町)の収入になっている。
 これらの町の周辺には、原発マネー由来の健康施設や、運動公園、野球場が立ち並ぶ。東電が出資して運営し、現在は事故対策の現地本部が置かれているスポーツ施設「Jヴィレッジ」(楢葉町)もその一つだ。
 原発マネーにより、こうした地域の一部の人々は、確かに恩恵を受けてきた。双葉町議を8期務めた、丸添富二氏がこう話す。
「第一原発ができた当時は、ほとんど皆もろ手を挙げて賛成していましたね。政府や県、東電は、明るい未来・安全な原発を喧伝した。歴代の町長は地元 で建設会社や水道工事会社、商店などを経営していましたから、原発の恩恵をずいぶん受けたはずです。一般住民も、漁業関係者で1億円もらったような人もい た」


(7)
カネが落ちるとともに地域には雇用が生まれた。学校では子どもたちが原発の素晴らしさを教え込まれ、「なぜ原発を批判する人がいるのか信じられません」などと、作文に記した。
 だが実際には、町々は事故の以前から、原発マネーによる〝バブル〟の後遺症に苦しんでいたのだった。
「最初は大きなおカネが落ちても、10年も経つと交付金の額も下がってきて、今度は作りすぎたハコモノ施設の維持費でクビが回らなくなってしまっ た。クスリの効果が切れるようなものです。よその人から見たら相当のおカネで潤ったように見えるのでしょうが、実際には当初いた原発長者の大半が消滅した のですよ」(富岡町の元郵便局員で原発問題に40年取り組んできた石丸小四郎氏)
 原発が落とすカネで、過疎地だった町はしばらくの間、賑わったように見えた。だが、やがて原発の出入り業者の決定が入札制に変わり、地元業者は弾 き出されるようになった。夢の町になるはずだった双葉町は、'08年度には原発のある町で全国唯一、財政の早期健全化団体に転落している。
 結果的に、これらの町の住民の多くが、原発の事故によって帰る家と土地すら失いつつある。関係のない人々が「カネをもらったクセに」と批判するの は簡単だが、そう仕向けて地元を骨抜きにしたのは国であり、電力会社なのだ。住民の信頼を裏切り、「想定外」という言葉の連発で責任逃れをする者たちの罪 は、あまりに大きい。
 環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏は、「産官学が一体化した原子力村を解体しなければならない」として、こう語る。
「原発推進によって利益を得るごく一部の人間たちのために、消費者も世界一高い電気料金を払わされているのが現状です。今後は原子力安全委員会な ど、官僚と電力会社にとって都合のいい人たちだけのクローズド・コミュニティを解き、第三者や市民の目が行き届く組織に変えていかなければなりません」
 前出の佐藤氏もこう語る。
「私はいまある原発をすべて止めてしまえ、とは言いません。しかし、有名無実化している原子力安全委員会を独立した存在にするなど、信頼できる組織 に作り直す必要があります。安心とは、信頼です。そうしないと、日本は世界からの信用も失うでしょう。すでに失って三流国になりつつあるかもしれないの に、四流国へと成り下がってしまうかもしれません」
 福島第一原発の爆発は、原子力村が作り上げて来た虚構を同時に吹き飛ばした。日本の未来にとって、原発は必要なのか否か。いま国民全体が問われている。

税金で「国民洗脳マニュアル」を作っていた 呆れてものが言えない「原発推進」行政(現代ビジネス「経済の死角」から)

現代ビジネス「経済の死角」から
2011年07月26日(火) 週刊現代
税金で「国民洗脳マニュアル」を作っていた
呆れてものが言えない「原発推進」行政
(1)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222
(2)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=2
(3)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=3
(4)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=4
(5)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13222?page=5


(1)
 史上最大規模の事故が起きたというのに、お構いなしに原発推進を叫ぶ人々がいる。原発がなければ経済が成り立たない。電気が足りなくなる・・・。ちょっと待って欲しい。それ本当に自分自身の考えですか? 誰かに「洗脳」されてませんか?

事故は原発推進のチャンス

〈停電は困るが、原子力はいやだ、という虫のいいことをいっているのが大衆である〉
〈不美人でも長所をほめ続ければ、美人になる。原子力はもともと美人なのだから、その美しさ、よさを嫌味なく引き立てる努力がいる〉
〈繰り返し繰り返し広報が必要である。新聞記事も、読者は三日すれば忘れる。繰り返し書くことによって、刷り込み効果が出る〉
〈原子力がなければどんなことになるか、例をあげて説明するのがよい〉
 文面から溢れる傲慢、不遜、〝上から目線〟に、開いた口が塞がらない。同時に、3月11日以降、我々がずっと違和感を持ってきた、「原発擁護論」の不可解さに通じるものがあることに気付く。
 実はこれは、「日本原子力文化振興財団」がかつてまとめた、原発推進のための〝国民洗脳マニュアル〟の一部である。
 同財団は、文部科学省、経済産業省という、国の原子力推進のツートップ官庁から業務委託を受け、「原子力への国民の理解増進に寄与するため、様々な広報活動を展開」(同財団事業報告書)する組織だ。
 役員名簿には、電気事業連合会の幹部の他、東京電力の清水正孝前社長、関西電力の八木誠社長、佃和夫・三菱重工会長、西田厚聰・東芝会長など、電力・メーカー幹部の名前がずらり。東京大、大阪大などの名誉教授クラスも、理事に名を連ねている。
 その運営の元手となる事業活動収入は、こうした会員企業・団体からの賛助金のほか、文科省、経産省からの受託事業による。'09年度の決算ベースで、そうした受託事業収入の総額は約3億2300万円に達し、同財団の年間収入の34.1%を占めている。
 つまり、この財団は〝原子力村〟からの上納金と、「税金」によって運営されているわけだ。そのカネを使って何をしていたのか。冒頭で紹介した「洗脳マニュアル」のようなものを作成し、原子力の〝安全神話〟を撒き散らしていたのである。
 問題の文書は、'91年に旧科学技術庁の委託を受け、同財団がまとめた『原子力PA方策の考え方』。PAとはパブリック・アクセプタンスの略で、 「社会的受容性」などと訳される。簡単に言えば、「原子力への理解を一般大衆に広めよう」という目的で作成された文書、ということだ。
 検討委員会に参加していたのは、当時の財団幹部、科学技術庁の原子力推進担当者に加え、読売新聞の論説委員、電気事業連合会の広報部長、メーカーの宣伝担当、シンクタンク研究員ら。議論は20年前のものだが、原子力村の国民を愚弄した思考法、手口がよく分かる資料だ。


(2)
そして、今回の福島第一原発の事故以降も、大手メディアで、あたかも事故などなかったかのような「原発擁護論」が垂れ流されてきたのは何故なのか。それがよく分かるので、ぜひ確認してほしい。
 まず、このマニュアルによれば、
〈広報効果の期待できるタイミングを逃さず、時機に応じたタイムリーな広報を行う〉
 べきだという。では、どんな時が〝タイムリー〟なのかと言えば、それはなんと、原発で「事故が発生したとき」なのだそうだ。
〈何事もない時の広報は難しい。事故時を広報の好機ととらえ、利用すべきだ〉
〈事故時はみんなの関心が高まっている。大金を投じてもこのような関心を高めることは不可能だ。事故時は聞いてもらえる、見てもらえる、願ってもないチャンスだ〉
 笑止なことに彼らは〝原発は人気がない〟ことをよく知っている。原子力は〈積極的に近づきたい、知りたいという気持ちになる対象ではない〉と認めている。だからこそ、事故が起きて耳目を集めやすい時が、むしろチャンスだという。
〈事故時の広報は、当該事故についてだけでなく、その周辺に関する情報も流す。この時とばかり、必要性や安全性の情報を流す〉
 世界史に残る大規模事故と放射能汚染を起こしたというのに、この4ヵ月、「でも原発は必要だ」という声が、不自然なほど強く唱え続けられてきた。実はそれこそ、マニュアルに則った「洗脳」の手口だったのだ。
 最近は「電力不足」「節電」に関する議論が巷では喧(かまびす)しいが、実はこれも〝広報活動〟の一環である。
〈夏でも冬でも電力消費量のピーク時は(原子力が)話題になる。必要性広報の絶好機である〉
 原発がなければ、再稼働しなければ電力が足りない。耳にタコができるほど聞いたこのフレーズは、まさに〈繰り返し繰り返し〉の刷り込み工作に他ならない。

まずは父親から

さらにマニュアルでは、ターゲットごとに効果的な宣伝方法を考えるべし、とする。まず「重要ターゲット」と位置付けるのは、父親=サラリーマン層だ。
〈父親層がオピニオンリーダーとなった時、効果は大きい〉
〈母親の常識形成にも影響が大きい。父親は社会の働き手の最大集団であり、彼らに原子力の理解者になっていただくことが、まず、何より必要〉
 生活を支えなければならない家庭の父親は、原子力や放射能が危険だからといって、すぐに仕事を放棄して避難する等の行動は取りにくい。
 その一方で無意識のうちに、知識と情報があれば危険は避けられる、騒ぐ必要はない・・・とも思っている。



(3)

 そこに付け込み、マニュアルは〈事故時などには簡単な原子炉のしくみなどを分かりやすい資料にして提供〉し、次にはその〈家族向けに作った簡単な資料を父親が家に持って帰る〉ように図れと言う。
 さらには、〈原子力による電力が〝すでに全電力の三分の一も賄っているなら、もう仕方がない〟と大方は思うだろう〉として、こう方策が記されている。
〈サラリーマン層には〝1/3は原子力〟、これを訴えるのが最適〉
〈電力会社や関連機関の広告に、必ず〝1/3は原子力〟を入れる。小さくともどこかに入れる。いやでも頭に残っていく。広告のポイントはそれだ〉
 どうだろうか? 生活のためには仕方がない。原子力がなければ生活水準が下がるかも—国民のそんな不安に付け込んで原発推進に利用しろと、マニュアルは提案しているわけだ。
 一方、男性層に比べていっそう見下されているのが、女性・主婦層である。
〈女性(主婦層)には、訴求点を絞り、信頼ある学者や文化人等が連呼方式で訴える方式をとる〉
〈「原子力はいらないが、停電は困る」という虫のいい人たちに、正面から原子力の安全性を説いて聞いてもらうのは難しい。ややオブラートに包んだ話し方なら聞きやすい〉

主婦は有名人で落とす

女性を見下したような書き方になっているのは、マニュアルの検討委員がほとんど男性だったことも関係しているのか。
〈主婦の場合、自分の周りに原子力発電所がなければ、原子力発電を他人事としか受け取っていない。したがって、情報に対する興味が初めからない。興味がない人に注意を喚起する必要があるのか〉
 ただしその一方で、主婦は〈反対派の主張に共感しやすい〉とした上で、その大きな理由として、「食品の安全性」に対する関心の高さを上げ、その点に脅威を感じている。
〈チェルノブイリ事故によって、輸入食品の汚染が言われるようになり主婦層の不安が増大した〉
〈その関心に真正面から応える記事でなければ受け付けてもらえない〉
 まさに現在この想定通りの事態が起きている。しかし汚染の規模は想定をはるかに超えて巨大だった。では、真摯に食品の安全性確保に取り組むのかと言えば、そうならないのが〝原子力村〟だ。
〈環境、自然食品などエコロジーに関心の強い女性は、地域の消費者センターのような所を頼りにしている〉


(4)
〈そういったところのオピニオンリーダーを理解者側に取り込めたら、強い味方になる〉
 リーダーを籠絡し、反対派を切り崩す・・・。これは、原発建設の反対運動を潰す工作にも使われている手法。福島でもかつて、反対派のリーダー格 だった人物が、突然、賛成派に鞍替えして、後に町長になった例がある。コミュニティーをバラバラにする、こうした手法は原子力村のいわば〝十八番〟と言え る。
 そして、女性を中心に、「信頼ある学者や文化人」などに弱い大衆をコントロールするため、力を注ぐべきは識者・有名人、そしてマスコミへの広報活動だとしている。
〈テレビの何々ショウといった番組で影響力の強い人がしゃべったのを聞いて、賛成になったり反対になったりする主婦もいる〉
〈原子力に好意的な文化人を常に抱えていて、何かの時にコメンテーターとしてマスコミに推薦できるようにしておく〉
〈コメンテーターにふさわしい人の名をマスコミが自然に覚えるよう、日頃から工夫する必要がある〉
 ここでのポイントは、マスコミが「自然に覚える」よう仕向けるということ。「この人は中立的で良識派のコメンテーターだ」と、日頃からマスコミを慣れさせ、親しませておき、いざとなったら、彼らを解説者として送り込み、原子力擁護の論陣を張るのだ。
 これは今回の事故当初、テレビや新聞に登場した「識者」が、いわゆる〝御用学者〟ばかりだった事実とよく符合する。無邪気な記者たちは、有事に際 し記者クラブで名前が通っていて、役所の受けが良い学者たちに一斉にコメントを求めた。だが、実は彼らは皆、〝御用学者〟ばかりだったというわけだ。
〈文科系の人は数字を見るとむやみに有難がる〉
 そんな、大手メディアの文系記者をバカにしたような記述もある。事故直後の1ヵ月以上、彼ら行政・原子力村御用達の学者は、そうしてマスコミと世 論を惑わし、事故を過小評価し、メルトダウンなど起きていないと強弁し続けた。結果的に、それが国民が被曝から身を守るチャンスを奪ったことを忘れてはな らない。

「青酸カリも原子力も同じ」


 もちろん、その一方で、直接マスコミに働きかけることも怠らない。

〈マスコミ関係者との個人的なつながりを深める努力が必要ではないか。接触をして、いろんな情報をさりげなく注入することが大事だ。マスコミ関係者は原子力の情報に疎い〉
〈テレビディレクターなど制作現場の人間とのロビー作り(利益代弁者作り)を考える(テレビ局を特定してもよい)。特定のテレビ局をシンパにするだけでも大きい意味がある〉
〈人気キャスターをターゲットにした広報を考える。事件のない時でも、時折会合を持ち、原子力について話し合い、情報提供をする〉


(5)

 原発に対する微妙なコメントや態度を繰り返してきた、何人かのキャスターの顔が眼に浮かぶようだ。ここでもマニュアルは、〈逆境の時こそマスコミにアプローチするチャンス〉などとしている。論調がブレているキャスターらは、籠落しやすい対象ということなのかもしれない。
 まさに、転んでもタダではおきない。福島を訪れ、「ピンチはチャンス」とのたまった御用学者がいたが、こうして洗脳マニュアルを一通り眺めると、「何が何でも原発を推進する」、それこそが彼ら〝ムラ〟の住民の、揺るがぬ総意であることが明らかになった。
 当の日本原子力文化振興財団の現専務理事・横手光洋氏はこう話す。
「上から目線の物言いになっているのは、確かに我々が見ても不適切な表現かなと思います。ただ、現在もこれに沿って活動しているということはないと 思います。『事故の時こそチャンス』なんて、まったく思っていませんよ。こういう状況ですからイベントなどは自粛し、いまは放射線に関する説明会や、講師 の派遣などを行っています」
 とはいえ、現在も続く安全デマ・ゴリ押しの原発推進論が、ここまで紹介してきたマニュアルの基本コンセプトと、非常に似通っているのは事実。むし ろこの20年でプロパガンダの手法がすっかり定着し、ごく自然に〝洗脳工作〟が行われるようになったと考えたほうがよさそうだ。
 マニュアルの中には、こんな一文もある。
〈誰が考えても、原子力は危険なものだ〉
 にもかかわらず、彼ら原子力村の住民たちは、
〈対策さえ十分なら安全に取り扱える〉
〈危険でも安全に注意して扱えば安全になる。青酸カリでも火でも、なんでも同じだ〉
 などと言い、遮二無二、原子力を推進してきた。
 手口はよく分かった。国民はもう、二度と騙されることはない。

「週刊現代」2011年7月30日号より

「電気事業連合会」の力と実態(現代ビジネスから)

原子力村のロビー活動を担う電事連
2011-10-08 07:08:18
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11041391603.html


原子力村のロビー活動を担う電事連


現代ビジネス「経済の死角」・・・2011年04月18日(月) フライデー から引用。

『原子力ロビー「電気事業連合会」の力と実態』
電力会社幹部は3年間で5600万円を自民党政治団体に献金、「味方作り」を推し進めてきた
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2439
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2439?page=2
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2439?page=3
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2439?page=4
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2439?page=5

電気事業連合会(電事連)とは、電力業界の代わりに様々な世論誘導、政界工作のどを行なう実行部隊です。公益企業として表立って活動できない電力会社に代わって活動するのです。
特に、マスコミ業界、政界に対する工作はスゴイものがあります。
官僚とは、「ズブズブ」の関係で官僚は電力業界の『手下』のような感があります。これは、以前のブログに書きました。


★以下、マスコミにどのように工作しているのか全文引用します。

(1)

「社内でピンピンしている」(東電社員)という東電の勝俣恒久会長は、現役時代「カミソリ」とあだ名された
4月1日付のフランスのル・モンド紙に、こんな記事が掲載された。
〈福島原発事故発生以降、国民の警戒心を煽るのを恐れ、事故の状況に関して十分な報道をしていなかった日本の大メディア(全国新聞・テレビ局)は、ようやく菅(直人)首相率いる政府と東電の対応に批判的になり始めた〉
ル・モンド紙は問いかける。なぜ、日本のメディアは国と東京電力の責任を徹底的に把握・分析・追及しないのか---。同紙は3月26日の特集記事 で〈日本人は原子力災害を意識し始めているものの、未だ事故の重大性には気づいていないようだ〉と呼び掛け、特派員の発言をこう記している。
〈この一連の悲劇の背景に、「原子力業界のロビー活動」が見え隠れしている〉
福島第一原発から放射能が拡散していることは事実である。しかし、空中、水中で高濃度の放射性物質が検出された後、東電が一旦は事の重大さを認 め、その後、政府が「1回のエックス線撮影時に受ける放射線の○分の1」などと安全をしきりに強調するという展開が繰り返されている。
東電の清水正孝社長は「高血圧とめまい」が原因で入院。電事連会長の職も辞する方向で調整が始まった
事態の矮小化の裏で蠢く「原子力ロビー」という言葉が指すもの。その中に、原発を管理・運営する東京電力をはじめとした電力各社、原子力政策を担う経済産業省と原子力安全・保安院が含まれるのは言うまでもない。
だが、政策に影響を及ぼすことを目的とした私的な政治活動を指す「ロビー」という言葉をわざわざ使用した点に着目してほしい。それは、とある団体の政治的な活動が、原子力政策推進に一役買っているからである。
「これまでメディアを通じて原子力発電は安全だとPRするCMや広告を目にしたことがあると思います。電力会社の名前でなく、電気事業連合会(以下、電事連)というクレジットを目にした人も多いでしょう。
この電事連こそ、露骨に原発推進を訴えにくい電力会社に成り代わって、豊富な資金量と政界へのパイプを駆使し、〝原発はなくてはならない〟という世論を形成してきた実行部隊と言えます」(全国紙政治部記者)

血相を変えた営業社員

(2)
民間の信用調査機関のレポート('10年5月作成)を手に入れたが、従業員数などが空欄で、電事連が機関の調査に協力しなかったことがうかがえる。興味深いのは〈現況〉の欄である。
〈活動資金は各電力会社からの会費(分担金)で賄っており、これは電力会社の規模に応じて異なるとされるが、その多寡に関しては判明しない。運営に 特段の変化は無いとの見解が聞かれ、近年の会費収入は概ね20億円で推移、特段の変化はないものと想定される。仮に会費収入に大きな変動があったとして も、電力会社10社の必要に応じた業務受注、予算編成によるものであり、運営に特段の支障をきたすものではないと判断される〉
ル・モンドは前出・3月26日の記事で〈このロビーは、情報を塞ぐことに手腕を発揮する。原子力は完璧に安全であるということを保証するために新 聞・雑誌やテレビの大々的なキャンペーン広告に出資する〉と書いた。数少ない情報源である電事連の公式HPには、事業内容として〈電気事業に関する知識の 普及、啓発および広報〉とある。次に紹介するのは、電事連の〈広報〉活動が、原子力ロビーの中で、危険な〝世論誘導〟の役割を担っているという証言であ る。

(3)
電事連が入る経団連会館。名門企業が軒を連ねる老舗ビルに本部を構えるあたり電力業界の力がうかがえる
 http://gendai.ismedia.jp/mwimgs/0/9/250/img_0908e56be461f1558a2509fc1a21a3b715509.jpg

'87(昭和62)年に上梓した『危険な話』(八月書館)で原子力発電、放射性廃棄物の危険性を突いた作家の広瀬隆氏は、「原子力ロビー」の〝活動〟を身をもって体験した一人だ。広瀬氏は証言する。
「電事連が、『危険な話』に誤りがあるとするパンフレットを日本原子力文化振興財団(経産省所管)に作らせ、さらに新聞に意見広告を出して、徹底的に私を攻撃したことを覚えています。
また、'88年か'89年のことでしたが、当時放送していた『11PM』(日本テレビ系)という番組に出演した際、原発を叩いたことがありまし た。生放送だったので編集されなかったのですが、CMの合間に控え室で番組ホストの藤本義一さんといると、テレビ局の営業セクションの社員が飛び込んでき て、『(私に)しゃべらせるな!』『広瀬を映すな』と、藤本さんを怒鳴りつけたんです。
藤本さんは、『事実を言って何が悪い!』と一喝し、引き続き原発の危険さを話させてくれました。雑誌に寄稿した際も経験しましたが、反原発の主張を展開すると、私ではなく、私が登場するメディアに圧力をかける。それが彼らのやり口でした」
CM総合研究所の調査(東京キー局5社対象)によると、電事連のCMの放送回数は【'08年=406回】【'09年=365回】【'10 年=356回】である。年間2000社がCMを放送しているといい、電事連の放送回数のランキングは、【'08年=596位】【 '09年=627位】 【'10年=660位】となる。「毎日1回と少々、どこかの放送局が流している頻度で、順位としてはかなり高いほう」(CM総研広報担当者)だという。
紙媒体にも電事連の広告は出稿される。ある民間の広告調査会社の週刊誌や月刊誌など主要10誌を対象にした調査で【'08年3月~ '09年2 月=166ページ】【'09 年3月~ '10年2月=165・65ページ】【'10年3月~ '11年2月=141ページ】の出稿があった。広告業界関 係者が説明する。
「調査対象に含まれているA誌のカラーページの広告が1ページ185万円。その価格は多少の割引があるとはいえ相場ですから、10誌だけで年間約2億6000万~3億円が、電事連から出版業界に流れ込む計算になります」
広瀬氏の話に登場した営業社員ならずとも、相当量のCM出稿を見込める電事連に〝配慮〟する声がメディア内部から上がることは想像に難くない。この広告関係者によれば電事連がよく口にするのは「味方を作りたい」という言い回しだという。前出・広告業界関係者が続けた。
「文化人をはじめ各界に影響のある人物を広告に起用するなどして、原子力政策に理解あるサイドに立ってほしいという意味です。その人物がはっきりと原発賛成を叫ばなくても構わないんです。原発推進の立場の電事連のCMに名のある人が登場する。それで用は足りるのです」


(4)

そして実際に原子力政策推進の舵を取るのは、政治家である。
「電事連の政界工作部隊はそう多くなく、全部で15人くらいです。1人が10~20人の政治家を担当し、エネルギー対策特別会計への更なる国費投入 などを働きかけるのですが、最重要のミッションは原子力政策のシンパ獲得、またシンパを翻意させないことで、電源立地(発電所所在地)が選挙区にある議員 を中心にご機嫌うかがいをしています。仙谷(由人)民主党代表代行が昨年から原発のセールスでベトナムを訪問していますが、電事連の働きかけがあって始め たと言われます」(東電社員)
古くから永田町を知る政治部記者にとって、電力業界が自民党の旧田中派の牙城だったことは常識の範疇であるという。
「あまり知られていないが、六代目東電社長で電事連会長を長年務めた平岩外四は、自民党所属時代の小沢一郎(元民主党幹事長)の後援会長になった。 東電の中興の祖である木川田一隆(四代社長)は政治献金を廃止し、政界と距離を置いていたので、その方針転換には驚いたものだ。福島が地元の渡部恒三(民 主党最高顧問)が『農業の時代じゃない。これからは環境だ』と言い出したのは、まさにこの頃で、同じ田中派の小沢の動きを見て、CO2排出の少ない原発推進で電力業界との距離を縮めようとしたのだ」

〝抗議〟〝陳情〟〝誘導〟

2ページの表は、自民党の政治資金団体である国民政治協会に'07~'09年度の3年間に献金した電力各社幹部の一覧である。'09年の秋に民主 党に政権交代がなされるまで長きにわたって与党に君臨していた自民党に、原発を稼働させている電力各社が多額のカネを注ぎ込んできたことが一目瞭然であ る。
自民党幹事長室は本誌の取材に「政治資金と政策が、あたかもつながりがあるかのような指摘だが、まったく関係ない」と回答したが、前述のとおり、原子力ロビーのほうに意図があることは明白であるし、次のような証言まである。
自民党の谷垣禎一総裁(66)は3月17日の会見で「原子力政策の推進は難しい状況になった」と公言し、枝野幸男官房長官(46)も同調したが、 同月31日になると谷垣氏は一転、「(原子力政策の見直しについて)諸外国みなが見直すと世界中のエネルギー需要の変更につながるので、視野を大きく取り ながら組み立てないといけない」と、手のひらを返した。
「背後で電事連が暗躍したようです。17日の会見での谷垣発言が、電事連を通じて即座に電力各社の総務部に伝えられ、各社総務部と電事連の政界担当 が知己の自民党政治家に対し、一斉に〝抗議〟〝陳情〟〝誘導〟の3点セットで谷垣氏の発言撤回を図ったのです。これが功を奏し、重鎮から諫められた結果、 方針を転換したと聞きます」(自民党幹部)
無論、政権を奪った民主党が無関係ということはない。東電には「全国電力関連産業労働組合総連合」(電力総連)に加盟する「東京電力労働組合」 (東電労組)があり、電力総連は政治団体として「電力総連政治活動委員会」を、東電労組は「東電労組政治連盟」をそれぞれ持って民主党を支援してきた。


(5)

典型的な政治活動は国政に組織内候補を送り込むことで、小林正夫参院議員(63、厚生労働政務官)は東電労組出身、藤原正司参院議員(65)は関 西電力労組出身である。菅首相が首相官邸内で「最悪なら東日本がつぶれる」と弱音を吐いた相手である笹森清・内閣特別顧問(70)も東電出身で、東電労組 委員長、電力総連会長を経て、連合の会長に上り詰めた。
政治資金収支報告書によると、政治団体「小林正夫と民主党を支援する会」は '09年中に電力総連政治活動委員会から3回にわたって計3000万 円の寄付を、「ふじわら正司と民主党を支援する会」は'07年3月、同委員会から一度に3000万円の寄付を受けている。また同委員会は'07~'08 年、民主党本部に計300万円分の「パーティー会費」を支払っている。
都合の悪い事実を隠すのに、権力やメディアと癒着する大企業の病は、過去から存在する。だが、すでに東電は、誰も経験したことのない「国難」を引き起こした一当事者である。〝裏〟の力を使ってまで延命を図るか否か、全国民の眼が光っていると知るべきだろう。
〔PHOTO〕大鶴浩司 鬼怒川 毅 共同通信社



東電へ官僚天下り50人以上(再々掲載)

電力会社と官僚機構の「ズブズブ」の関係(再掲裁)
2012-02-03 00:33:49




 
毎日新聞 分かりやすい記事があり、全文引用。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110925k0000e010009000c.html




東電:官僚天下り50人以上 ゆがむ原発行政(1)



歴代経産省首脳OBが東電副社長に
東京電力に「嘱託」などの肩書で在籍する天下り中央官僚が47人(8月末)に上ることが24日、毎日新聞の調べで分かった。次官OB向けの「顧問」ポスト も加えれば50人を超え、出身は所管の経済産業省から国土交通、外務、財務各省、警察庁、海上保安庁と多岐にわたる。東電福島第1原発事故では安全規制の 不備が指摘されるが、原子力行政に携わった元官僚は「(当局と電力会社との)癒着が安全規制の緩みにつながった」と認める。
6月28日、東京都港区のホテルで開かれた東電の株主総会。株価暴落で多額の損失を出した株主から「なぜムダな天下りを受け入れ続けているのか」との質問 が相次いだ。山崎雅男副社長は「電力事業には(いろいろな)知識を持った方が必要」と答弁。事故の巨額賠償負担で経営が揺らいでも天下りを切れない電力会 社の体質を浮き彫りにした。
経産省キャリアOBの最上級の天下り先は東電副社長ポスト。次官OBの石原武夫氏に始まり、資源エネルギー庁長官や次長経験者が10年前後の間隔で就いて きた。今年1月には、昨年8月に退任したばかりの石田徹エネ庁前長官(当時)が顧問に天下り。東電は「慣例通り副社長に昇格させる予定だった」(幹部)。 しかし、「退職後2年間は所管業界に再就職しない」という自民党政権時代に作られたルールを逸脱していた上、原発事故による行政批判も重なって、4月に顧 問を退任せざるを得なかった。
経産省は関西など他の電力各社にもそれぞれ元局長や審議官、部長クラスを5人前後ずつ役員や顧問として再就職させている。

 ◇報酬、霞が関以上に

中央省庁OBを幅広く受け入れる東電のような余裕は、独占事業ではない他の民間企業では考えられず、経済官庁幹部も「東電など電力は再就職の最大の受け皿」と認める。

東電:公益法人へ「億円単位」拠出 ゆがむ原発行政(2)


電力会社と中央官庁とのもたれ合いは、各社が本体でキャリア官僚OBらの天下りを受け入れるだけにとどまらない。毎日新聞の調べでは、東電など電力会社が 会員となっている経済産業省所管のエネルギー関連公益法人に再就職した官僚OBは少なくとも121人にのぼる。公益法人は会員企業の会費や寄付で運営して いるが、電力会社は最大の資金拠出源だ。東電はこれら公益法人への拠出金負担額の詳細について「答えられない」とするが、業界では「すべて合わせれば、億 円単位になる」との見方もある。

 ◇官僚OB120人以上在籍

福島第1原発事故で数兆円規模の損害賠償を迫られている東電。政府の「原子力損害賠償支援機構」から公的支援を受けることもあり、西沢俊夫社長は「聖域な き合理化を進める」と強調する。この言葉通りなら、公益法人への拠出金などは真っ先に整理対象になってもおかしくない。しかし、東電は一部の公益法人から 退会したものの、今も25の公益法人に加盟し、拠出金を出し続けている。
エネルギー会社幹部は背景について「経産省をはじめ中央官僚の再就職の有力な受け皿でもある公益法人との関係が切れると、エネルギー行政への影響力が低下しかねないとの不安感があるのではないか」と解説する。
東電が加盟する公益法人には、原発周辺自治体の住民らに適用される電気料金の割引業務の事務手続きを長年、独占的に受注し、批判を受けた財団法人「電源地 域振興センター」も含まれる。同センターの独占受注の背景には「霞が関の天下り先温存への思惑も透けて見える」(与党関係者)とも指摘される。枝野幸男経 産相は今月20日、こうした業務を扱う団体を公益法人に限る省内規定を廃止する方針を表明したが、東電の西沢社長は今も同センターの役員(理事)だ。
また、東電が加盟する公益法人の中には、取引先の大手原子炉メーカーやゼネコンのトップや役員らと定期的に歌舞伎や落語鑑賞会など親睦活動を行う法人もあ る。東電は火力発電の燃料費上昇などを理由に値上げを探るが、電力事業に関係が薄い公益法人に資金拠出を続けたままでは利用者の反発は必至だ。

東電:原子力中枢は天上がり指定席 ゆがむ原発行政(3)


「天下り」でもたれ合ってきた霞が関と電力会社。逆に電力会社に籍を残したまま、社員が非常勤の国家公務員として採用される「天上がり」も盛んに行われ、 行政との一体化の象徴となってきた。01年の中央省庁再編以降、電力会社からの天上がりは少なくとも99人に上り、内閣官房や文部科学省、内閣府などの中 枢部門に配属され、原子力委員会など電力会社の利害に直接かかわる業務も行ってきた。
国の民間からの人材登用は人事院規則に基づく公募採用が原則。しかし、電力会社の場合は「専門知識を有する場合は公募しなくても良い」との特例を適用した“抜け道採用”が常態化している。
政府によると、これまでの非常勤国家公務員としての採用実績は東電のほか、北海道、関西、中部、東北、四国、九州電力など。その多くが、原子力安全委員会事務局(内閣府)や原子力研究開発課(文科省)など原子力行政の中枢で勤務。
採用期間は2~3年程度で、その間は国から給与を受ける。期間が満了すると、間をおかずに同じ電力会社から別の社員が連続して採用されるケースも頻繁。文 科省原子力研究開発課は東電から、同ライフサイエンス課は北海道電力から、内閣府政策統括官は関西電力からそれぞれ連続採用され、各社の「指定席」となっ ている。
東電の天上がり社員の一人は、天下り規制を担当する「公務員制度改革推進本部事務局(内閣官房)」で勤務。過去には公益法人改革を担当する部署にも配属されたが、天下りの最大の受け皿である電力会社社員が霞が関改革部門で働く姿はブラックジョークにも映る。
電力会社の天上がり問題については、5月の衆院経済産業委員会で吉井英勝委員(共産)が「まるで『東京電力・霞が関出張所』ではないか」と是正を求めている。【三沢耕平、永井大介】

東電:国の景気対策助けた面も ゆがむ原発行政(4止)


電力会社は国の景気対策も助けてきた。自民党政権は90年代のバブル崩壊後の不況時の財政出動不足を補うため、東電などに設備投資上積みを求めた。
電気事業連合会などによると、電力業界の設備投資額はピーク時(93年)で5兆円弱。昨年度は約2兆円と大きく減少したが、発電所建設や改修では、メーカーやゼネコン、機材など大手から中小まで幅広い企業が潤い、雇用も生まれる。
自民党政権時代に経済対策策定に携わったベテラン衆院議員は「電力会社が使うカネは省庁の一部局の予算を上回る規模。(景気テコ入れに)投資の上積みや前倒しをお願いした」と明かし、東電元首脳は「公益企業が国の要請に応じるのは当然だった」と語る。
毎日新聞 2011年9月25日 12時18分(最終更新 9月25日 15時15分)


<以上、全文引用しました。>
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