2013年11月15日金曜日

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毎日新聞
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柏崎刈羽原発:安全審査、公開会合開催へ 範囲は当面限定 /新潟 
毎日新聞 2013年11月14日 地方版
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20131114ddlk15010007000c.html

◇全文引用


 原子力規制委員会は13日、東京電力柏崎刈羽原発の安全審査で、公開の審査会合を始めると決めた。水面下で進んできた審査作業の一部が公開される。ただ田中俊一委員長は審査範囲を当面、限定すると発言し、審査会合の日程も未定。審査がどれだけ順調に進むかははっきりしない。
 規制委はこれまで東電福島第1原発の汚染水問題を懸念し、柏崎刈羽の安全審査申請から約1か月半、公開の審査会合を開かずに来た。一方で委員会事務局の原子力規制庁は、東電に申請内容の疑問点をただす「ヒアリング」を続けてきた。
 田中委員長は13日の同委で、各委員に審査会合開始の是非を聴き「申請内容の聴取と、審査の前提となる問題点の指摘までを当面、対応の範囲としてはどうか」と問いかけた。
 「(非公開の)ヒアリングを10回以上重ねており、透明性という意味で公開の審査会合を一度も開かない のは好ましくない」(更田豊志委員)。「(東電が先週発表した福島第1原発対策は)計画としては評価できる」(島崎邦彦委員)などの意見が出、委員長は 「おおむね了承された」と初会合の開催を決めた。今後について委員長は「1回目(の審査会合)を開いてみないとどういう形で進むか予想できない」と記者会 見で話した。
 東電は「審査の進め方について我々から申し上げることはない。
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毎日新聞
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柏崎刈羽原発:審査通過しても新潟知事の壁 再稼働不透明
 毎日新聞 2013年11月13日 21時46分(最終更新 11月13日 22時31分)
http://mainichi.jp/select/news/20131114k0000m020094000c.html

◇全文引用


 原子力規制委員会は13日、東京電力柏崎刈羽原発6、 7号機(新潟県)の安全審査を始める方針を決めた。東電は来夏をめどに再稼働にこぎつけ、財務を改善させたい考えだ。ただ、審査がスムーズに進む保証はな い。審査を通過しても、再稼働に否定的な泉田裕彦・新潟県知事の理解を得るという「最大の山場」(東電幹部)が残り、依然として再稼働時期は見通せない状 況だ。
 審査入りが決まったことを受け、東電は、策定中の新しい総合特別事業計画(再建計画)で、同原発の再稼 働時期を「来年7月」と仮定する方向で調整する。原発1機が年間フルに動けば、1000億円の収益改善効果がある。12月末に控える約3000億円の新規 融資に金融機関の協力を求める上でも審査入りはプラスだ。東電のある幹部は「審査は半年程度かかるとされるから、早ければ来年5月に終わる。金融機関など への説得力も増す」と話す。
 とはいえ、審査は長期化も予想される。福島第1原発と同じ沸騰水型で初の審査になる上、東電は事故を起こしただけに、「一段と厳しい審査になる」との見方もある。原子炉直下に活断層があると認定されれば、再稼働は絶望的だ。
 規制委内には、東電が福島第1原発の汚染水対策と柏崎刈羽原発の再稼働準備を両立できるか、懸念も根強い。規制委の田中俊一委員長は13日の記者会見で「福島第1を最優先でやってもらわないといけない」と注文をつけた。汚染水問題が悪化すれば、柏崎刈羽の審査は中断されそうだ。
 審査をパスしても、再稼働には地元同意という高いハードルがある。泉田知事は13日、記者団に「新規制 基準をクリアしても(大事故時には住民が)健康影響のある被ばくをし得る」と述べ、規制基準は不十分とする姿勢を改めて強調。東電の計画する「来年7月の 再稼働」についても、「絵に描いた餅」と述べている。ある大手電力の幹部は「審査が半年で終わっても、知事の説得にさらに半年かかるケースも十分あり得 る」と指摘する。【浜中慎哉】
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毎日新聞
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柏崎刈羽原発:「福島次第で審査中断も」規制委員長 
毎日新聞 2013年11月13日 21時27分(最終更新 11月14日 00時04分)
http://mainichi.jp/select/news/20131114k0000m040090000c.html

◇全文引用


 東京電力柏崎刈羽原発6、 7号機(新潟県)の再稼働に向けた安全審査の開始を決めた原子力規制委員会の田中俊一委員長は13日の記者会見で、「福島第1原発で困った事態が起こった 場合、審査を中断することはありうる」と述べた。来週にも審査会合が始まる見通しだが、福島第1原発での汚染水対策を最優先するよう東電をけん制した。
 規制委は同日の定例会で、相次ぐ汚染水漏れを受けて東電が新たにまとめた作業環境の改善などの緊急対策について検討。対策は一定程度評価できるとして、凍結していた柏崎刈羽の安全審査を始めると決めた。
 しかし、既に審査が進む6原発とは原子炉のタイプが異なる「沸騰水型(BWR)」で事故時に放出する放射性物質を減らす「フィルター付きベント装置」の設置が必須条件となる。また、敷地内の活断層の有無も焦点で、審査が長期化する可能性がある。
 東電は9月27日に柏崎刈羽の審査を申請。しかし福島第1原発で作業ミスによる汚染水漏れが続き、規制 委は10月28日、東電の広瀬直己社長と面談し、抜本的な改革を求めた。これを受けて東電は11月8日、約1200人規模の大型休憩施設の建設計画など緊 急対策を発表していた。【岡田英】
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毎日新聞
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南相馬市:避難指示解除 目標16年4月に 
毎日新聞 2013年11月13日 21時01分
http://mainichi.jp/select/news/20131114k0000m040081000c.html

◇全文引用


 福島県南相馬市は、 福島第1原発事故に伴い設定された避難指示解除準備区域(年20ミリシーベルト以下)と居住制限区域(年20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下)の 避難指示解除の目標を2016年4月とする方針を固め、市議会や住民に説明を始めた。解除に先立ち、長期の特例宿泊を14年8月から実施できるよう国と調 整する。
 対象住民の意向調査(回答3543世帯、62.4%)では、帰還について「判断がつかない」 (44.0%)が最も多く▽「戻る」(29.3%)▽「戻らない」(26.1%)の順。市は、住民に生活再建の見通しを示して帰還を促すため、解除時期の 目安を示す必要があると判断した。
 区域内は、放射性物質の除染を国が直轄で行う。除染は今夏に始まり、市は当初目標(13年度末)から2 年程度の遅れを想定したが、スケジュール通りの実施を国に迫る狙いもあるとみられる。また賠償が、解除時期によって不利益が生じないよう国と東京電力に働 きかける方針。【高橋秀郎】
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2012年11月2日金曜日

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日本経済新聞 
トップ >http://www.nikkei.com/
大飯の断層「必要なら再調査」 規制委の島崎委員長代理
(調査では関電が中間報告で示した破砕帯ではない破砕帯が見つかった)
2012/11/2 17:46
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS02035_S2A101C1000000/


 原子力規制委員会は2日、関西電力大飯原子力発電所(福井県おおい町)の敷地内の地層調査をした。調査では関電が中間報告で示した破砕帯 ではない破砕帯が見つかった。島崎邦彦委員長代理は調査後、記者団に「情報が十分かの議論も要る。必要なら再調査も可能性の1つとして考えられる」との意 向を示した。
 規制委が原発の敷地内で断層調査をするのは初めて。4日に会合を開き、大飯原発の敷地内に活断層があるかどうかを評価する。活断層の疑いが濃いと判断すれば、関電に運転中の3、4号機の停止を要請する方針だ。
 2日の調査では、2号機と3号機の間を通る「F―6断層」と呼ばれる破砕帯を調査。原発北側の試掘場で、関電の資料では指摘していない破砕 帯が見つかった。調査団のメンバーで、活断層がある可能性を指摘してきた東洋大の渡辺満久教授は「活断層かどうかははっきりいえないが、疑いのレベルは上 がった」との認識を示した。

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MSN産経ニュース
トップ>http://sankei.jp.msn.com/top.htm
三菱重工に36億円請求 原発停止で米電力会社
2012.11.2 17:39
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121102/biz12110217400024-n1.htm


 米カリフォルニア州のサンオノフレ原発を運営する電力会社サザン・カリフォルニア・エジソンが、故障した同原発の蒸気発生器を製造した三菱重工業 に、修理や検査費用として4500万ドル(約36億円)の支払いを請求したことが1日、分かった。親会社のエジソン・インターナショナルが明らかにした。
 サンオノフレ原発は蒸気発生器の故障のため、2号機と3号機が運転を停止中。再稼働のめどは立たず、エジソンは今後発生する費用をさらに三菱重工に請求する方針。
 AP通信によると、運転停止に伴う損失額は9月末までに約3億1700万ドルに達した。(共同)

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DIAMOND online
TOP >http://diamond.jp/
【第1回】 2012年9月14日
西川敦子 [フリーライター]
【新連載】
2035年、若者が東京から逃げ出す!?
東京が「高齢者ホームレス」であふれる日
http://diamond.jp/articles/-/24792
http://diamond.jp/articles/-/24792?page=2
http://diamond.jp/articles/-/24792?page=3
http://diamond.jp/articles/-/24792?page=4
http://diamond.jp/articles/-/24792?page=5


(1)
日本の人口は今、何人くらいか、君は知っているかな。2010年の国勢調査を見てみるとだいたい1億2806万人。でも、この人口はこれからどんどん減ってしまうんだって。
国立社会保障・人口問題研究所では、将来の人口について3つの見方で予測を立てている。この うち、「中位推計」――人口の増減が中程度と仮定した場合の予測――を見てみると、2030年には1億1522万人、さらに2060年には8674万人と なっている。これは、第二次世界大戦後の人口とほぼ同じ規模だ。
どんどん人口が減り、縮んでいく日本の社会。いったい私たちの行く手には何が待ち受けているんだろう?
――この連載では、これからの時代を担うことになる子どもたちとともに、日本の未来をいろいろな角度から考察してゆきます。子どものいる読者の方もそうでない方も、ぜひ一緒に考えてみてください。

東京の高齢者が爆発的に増える――?
大都市と地方で分かれる命運

政策研究大学院大学 名誉教授
松谷明彦先生の話

松 谷 明彦(まつたに あきひこ)/経済学者。1969年東京大学経済学部経済学科卒、大蔵省入省、主計局調査課長、主計局主計官、大臣官房審議官等を歴任、97年大蔵省辞職、 政策研究大学院大学教授、2011年同名誉教授。2010年国際都市研究学院理事長。著書に『人口減少時代の大都市経済 - 価値転換への選択』(東洋経済新報社)など多数
 http://diamond.jp/mwimgs/c/d/200/img_cd475ac7ec664291c832f881c7625884156128.jpg
 
みんなは「少子高齢化」って知っているかな。少子化というのは、生まれてくる子どもの数が減ってしまうことだよね。そして高齢化というのは、人口 に占める65歳以上の人の割合が増えることだ。でもね、一口に「少子高齢化」といっても、大都市と地方とでは表れ方がまるで違うんだよ。
 結論から言ってしまおうか。東京などの大都市では、今後、高齢化がものすごいスピードで進んでいく。ところが、島根県や秋田県といった、すでに高齢化が進んでいる県では、もうそれほど高齢化が進行することはないんだ。
 島根県は今、全国で一番高齢化が進んでいる県だ。人口に占める65歳以上の人の数は、2005年時点で27.1%で、20万1000人。だいたい 4人に1人以上がお年寄りっていうことだよね。2035年にはどうなるかというと20万7000人になる見込みだ。次に高齢化率の高い秋田県では、30万 8000人から32万1000人に増える見通しだよ。
 この数字、どう思う?たしかに増えはするけれど、びっくりするほどではないでしょう?ただし、人口自体は減少する。2005年における島根県の人 口は74万2000人だけど、2035年には55万4000人と、25%近く減る。秋田県は114万6000人から78万3000人。およそ32%も減少 する見込みだ。

(2)
 今度は「東京圏」、つまり、東京、千葉、埼玉、神奈川の状況を見てみようか。人口に占める65歳以上の人は、2005年時点で603万7000 人。これが2035年には、なんと1060万9000人。75.7%も増えるんだよ。すごいよね。バスの中にお年寄りが10人座っているのが今の状況だと したら、2035年にはそれが18人になってしまう、というわけ。
 一方、人口そのものはそれほど減らない。2005年、東京圏全体の人口は3447万9000人。2035年には3297万7000人になる見通しだ。つまり、5%くらいしか減らない。
 わかったかい?とてつもない勢いでお年寄りが増えていく東京と、人口は減るけれどお年寄りの数はあまり変わらない地方。それぞれがたどる未来は、おそらくまったく違ったものになるはずなんだ。

東京人たちが地方へ逃げ出す!

さあ、それじゃ、2035年の東京、日本がどうなっているか、一緒にのぞいてみることにしようか。ここから先を読むと、君はちょっぴり不安な気持 になるかもしれない。でも、大切なことだから勇気を出して読んでね。2035年。君はいくつになっているのかな。今、12歳だとしたら35歳。君のお父さ ん、お母さんは60代くらいかな?ひょっとすると、高齢者の仲間入りをしているかもしれないね。
 2035年の東京は、おそらく今とはまったく違う都市に変貌(へんぼう)しているだろう。お年寄りが75%も増えるということは、その分、お年寄りのための福祉にお金がかかる、ということ。つまり、若い人たちの税金の負担がどーんと増えてしまうわけだ。
 それからもうひとつ心配なことがある。今の東京の経済を支えている、技術開発や製造の仕事をする若い人が減ってしまうことだ。東京圏の20~30 代の人口は、2005年時点で1051万4000人。それが2035年には689万4000人になる。34.4%も減少してしまうってことだよね。
 1950~70年代、君たちのおじいちゃん、おばあちゃんが若かった頃は、全国から若い人がどんどん東京に移り住んできた。こうした人たちの労働 力が東京の産業を盛り立て、経済を発展させてきたんだよ。この時代は高度経済成長期って呼ばれている。でも、2035年の東京には、経済の主役となる若い 人の姿があまり見あたらないみたいだ。
 2035年、数少ない東京の若者たちは、どんな暮らしをしているんだろう。どうやら、あまり裕福じゃないみたいだね。頑張って働いても、税金をた くさん取られてしまうから。一方、地方ではどうかといえば、急激に高齢化が進んでいないので、税負担はさほど増えていない。かつて、お年寄りが支えていた 農業、漁業は衰退しているようだけどね。

(3)
 このままだと、「高負担・低福祉」の東京に嫌気がさして、地方へ移住する人がどっと増えるかもしれない。じつは1970年代の米国・ニューヨーク 市でも同じようなことが起きているんだよ。この頃の米国経済は、かなり深刻な経済不振に陥っていたんだ。「市の財政が破たんすれば、大増税が始まるに違い ない」と、裕福な人たちがどんどんニューヨークを離れていった。当時の流出人口は約100万人、人口の13%にのぼったと言われている――。

「メイドインジャパン」は海外人材と作れ

さて、ここまで読んできてどうかな。今、東京や東京近郊に住んでいる人にとっては、なんだか心配になっちゃう話だよね。でも、安心してほしい。こんな最悪のシナリオを回避する方法がちゃんとあるんだ。
 まず、方法その1。「東京の産業構造を変えること」。
 最近、よくニュースで「日本の家電製品やクルマが、韓国製や中国製などに負けている」っていう話を聞くことがあるよね。ちょっと前まで、日本の製 品は安くて性能もよく、世界中の人が喜んで買っていた。ところが、今ではアジアのほかの国の製品の方がよく売れていたりする。おかげで、日本の産業は今、 あまり元気がないんだ。
「人口減少時代の大都市経済」(松谷明彦著、東洋経済新報社刊、2010年11月発行)
※図表データは発行時点のものです。
拡大画像表示
ちょっと、この図を見てほしい。これは、米国、ドイツ、イギリス、フランス、そして日本の「企業収益率」の変化を時間の経過とともに追ったもの だ。ここで言う企業収益率とは、企業が本業でもうけたお金が、GDP(国内で1年間に新しく生みだされた生産物やサービスの金額を合計した額)に対してど のくらいか、という比率を指している。ちょっと難しいけど、要するに「企業元気度」ってことかな。
 わかるかな?90年代以降、日本の企業収益率だけがガックリ減って、なかなか伸びていないよね。欧米先進国はちゃんと回復しているのに……。これってどういうことなんだろう?韓国や中国、インドの製品に負けているのは、日本製品だけっていうこと?
 じつはその通りなんだ。この原因は、戦後の日本が選んだ「直輸入型の生産方式」にある、と私は考えている。戦争が終わって、海外の情報がどっと 入ってくると、日本人はあらためて自分たちの技術がずいぶん遅れていたことに気づいた。そこで技術の水準を引き上げるため、大急ぎで欧米先進諸国、中でも 米国の生産システムをそのまんま「輸入」したんだ。技術や機械設備、マニュアルもみんなそっくり買い取ってね。
 米国製品そっくりの「メイドインジャパン」製品が大都市で作られるようになると、喜んだのは日本人自身、とくに地方に住む人々だった。なにしろ戦 後のことで、モノのない時代だったからね。1950年の日本の地方の人口は5500万人。先進国全体の人口8.1億人のじつに15分の1にあたる市場―商 品の買い手―が国内にあった、というのは大都市の製造業者にとっては本当にラッキーだった。別に独自な製品を作り出さなくたって、国際競争なんかしなく たって、どんどんモノが売れていくんだから。しかも幸運なことに、安いメイドインジャパン製品は、国内だけではなく海外でも売れるようになる。

(4)

 ところが、残念ながら、同じような製品を安く大量に作る国は、やがてほかにも出てきちゃったんだ。それが中国であり、韓国であり、ベトナムであ り、インドだったんだよ。わかるかい?彼らに負けないように国際競争力を高めるためには、欧米先進国のマネじゃダメなんだ。だれにもマネできないものを作 らなくちゃ。
 「『メイドインジャパン』は未だに、欧米先進国の製品のモノマネにすぎない」と言うと、反論する人もいるかもしれない。でも、日本発の製品の多くは、ほとんどが基本は「欧米発」だ。少なくとも、海外諸国との競争に勝てるような、独自な製品はあまり生まれていないよね。
 「そんなこと言ったって、将来は技術開発をする若い人が減ってしまうんだから、独自な製品なんか生まれようがないじゃないか」と君は思うかもしれない。大丈夫、方法はちゃんとある。海外から優秀な人材を東京に連れてくるんだ。
 「なんだかズルい」って?そんなことないよ。実際、世界を見渡すと、自国民の力だけで技術開発を行っている国というのはあまりないんだ。たとえば韓国のサムスン電子という会社の研究所の職員は9割が外国人なんだよ。
 もちろん、日本の企業によほど魅力がない限り、優秀な人材はなかなか来てくれないだろうね。それなら海外の企業ごと、どんどん東京に呼び込めばい いさ。そうして、日本人と外国人が一緒に働きながら切磋琢磨して、いいアイデア、いい技術をどんどん生み出していけば、東京はもう一度、活力を取り戻すは ずだ。
 もう1つ大切なことは、日本人がもっている高度なモノづくりの技術を「売り」にすることだと思う。知ってる?日本の職人さんたちの旋盤や溶接、 メッキといった技術は世界的に見てもすごく高度なものなんだよ。江戸時代から積み重ねられた技能が生きているからね、外国人には、ましてやロボットには絶 対にマネできっこない。この日本ならではの技術力を生かして、どこの国も作っていない「いいもの」を作れるようになれば、日本の「企業元気度」は大復活を 遂げるかもしれないぞ。
 しかも、考えてごらん。少ない人数で高く売れる製品を作ることができれば、もうかったお金の一人あたりの取り分は、それだけ多くなるはずだよね。そう、ひょっとすると2035年の君たちは、お給料もボーナスも、うんとたくさんもらっているかもしれない。
 これまでのように、大勢の人が働いて安いものを大量に作るビジネスは、せいぜい企業を豊かにすることしかできなかった。でも、君たちが大人になる頃には、「1人1人の暮らしが豊かになる日本経済」が生まれているかもしれないんだ。

(5)

「高齢者ホームレスがあふれる未来」の回避策とは

さて、それからもうひとつの大問題について考えなくちゃいけないね。激増する東京のお年寄りを支える方法だ。
 2005年から30年間の間に、東京圏のお年寄りは457万人以上増える見込みだ。ところが現時点で、東京圏の高齢者の4割は貸家暮らしをしている。この人たちの年金の多くは家賃に消えているのが実情だ。
 将来は、貸家暮らしのお年寄りがもっと増えるかもしれない。今、非正規雇用で働いている30代の若者は、家を買えないまま年をとる可能性が高いからね。そんな状態で、年金財政を支えてくれる若い人が減れば、家賃を払えず住むところのないお年寄りが街中にあふれてしまう。
 いったいどうすればいいんだろう?
 私のアイデアはこうだ。うんと安い公共賃貸住宅を国や自治体が大量に用意するんだ。そうすれば、年金が少なくたって、食費や光熱費くらいどうにかなるだろう?
 その公共賃貸住宅を建てるお金はどうやって用意するのか、って?大丈夫。借りればいい。今、国の借金がふくらんで問題になっているけれど、借金で 道路を作るのと、賃貸住宅を建てるのとではわけが違う。なぜって、建設費は家賃でちゃんと返ってくるからね。将来にわたって借金が積み重なるわけではない んだ。それに民間の賃貸住宅と違って、国や自治体が借金する場合は100~200年間と長期間、借りることもできる。100~200年で元が取れるよう賃 料を設定すれば、家賃もかなり安くなるよね。
 家具や家電製品は、わざわざ買わなくてもみんなで使えばいい。たとえば、ドイツにはとても便利なシステムがあって、家具や台所用品を市役所が貸し 出してくれるんだ。市民はそれを大切に使い、用がなくなれば市役所に返す。だから、ドイツの家具や台所用品はとっても丈夫に造ってあるんだよ。そんなふう に、「いいものをみんなで長く使う」という合理的な文化を持っていれば、年金が減ったって、どうにかなるかもしれない。
 最後に大切なことをもうひとつ言っておくね。人口がどんどん減っていく日本社会は、モノの買い手が減るために、企業が元気を失ってしまうかもしれ ない。企業が新しいものやいいものをたくさん作って、そうならないことを祈っているけれど――。でも、そうだとしても、君たちまで元気をなくしてしまう必 要なんて全然ないんだよ。1万円払って高級レストランに行くのもいいけど、1000円で肉や野菜を買って河原でBBQをするのだって、なかなか楽しいよ ね?肝心なのは、お金のあるなしにかかわらず、「楽しい」「幸せ」って思えることなんだ。
 人口が増加し、どんどん社会が繁栄してきた今までの日本では、みんなが「もっと稼ごう」「もっとモノを買おう」と思っていた。でも、これからは違う幸せもあるっていうことに、僕たちは気づくべきなんじゃないかな。